E-E-A-Tとは?SEOで評価されるGoogle品質基準と信頼されるサイト作りのポイント

E-E-A-Tとは?SEOで評価されるGoogle品質基準と信頼されるサイト作りのポイント

検索エンジンで上位表示されるサイトとそうでないサイト。その違いを生むのが、Googleが重視する「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」です。

本記事では、E-E-A-Tの基本から各要素の意味、SEOとの関係、そして実践的に高める方法までをわかりやすく解説します。

ユーザーと検索エンジンの双方から評価されるサイトを目指すために、E-E-A-Tの考え方を体系的に理解しましょう。

検索エンジンで上位表示されるサイトとそうでないサイト。その違いを生むのが、Googleが重視する「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」です。

本記事では、E-E-A-Tの基本から各要素の意味、SEOとの関係、そして実践的に高める方法までをわかりやすく解説します。

ユーザーと検索エンジンの双方から評価されるサイトを目指すために、E-E-A-Tの考え方を体系的に理解しましょう。

E-E-A-Tとは?(E-A-Tからの進化)

E-E-A-T(イー・イー・エー・ティー/ダブル・イー・エー・ティー)とは、Googleがウェブサイトやコンテンツの品質を評価するために用いている評価軸の一つです。Googleが公開している「品質評価ガイドライン」の中で定義されており、ユーザーに信頼できる情報を届けるための重要な基準とされています。

E-E-A-Tは、以下の4つの要素の頭文字を取った言葉です。

  • Experience(経験)

  • Expertise(専門性)

  • Authoritativeness(権威性)

  • Trust(信頼性)

もともとは「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」という3つの評価軸でしたが、2022年12月のガイドライン改定で新たに「Experience(経験)」が追加され、E-E-A-Tとなりました。これにより、Googleは筆者自身の体験や実践に基づいた情報をより重視するようになりました。

たとえば、筆者が実際に商品を使った感想や現地を訪れた記録など、一次情報に基づいたリアルな内容が評価されます。反対に、他のサイトから集めた情報をまとめただけの二次的な内容は、評価が上がりにくい傾向にあります。つまり、筆者がそのテーマをどれだけ「自分の経験」として語っているかが重要視されるようになったということです。

参考:Google LLC 「General Guidelines」

参考:Google Search Central 「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」

Experience(経験)

E-E-A-Tにおける「Experience(経験)」とは、コンテンツ作成者がそのテーマについて実際に体験したり、実務として関わったりした経験をもっているかを示す要素です。単なる知識の羅列ではなく、リアルな体験に基づいた一次情報を含んでいるかどうかが評価の鍵になります。

たとえば、スキンケア商品のレビュー記事であれば、実際にその商品を一定期間使ってみたうえで、使用感や肌の変化を具体的に紹介しているほうが、読者にとって信頼できる情報になります。転職に関する記事であれば、転職を実際に経験した人の体験談や、面接で感じたリアルなエピソードがあると説得力が増します。

こうした「経験に基づく情報」は、読者が知りたい現場のリアルを届けるものであり、検索エンジンにとっても信頼性の高いコンテンツとして評価されます。

また、経験は必ずしも執筆者本人の体験でなくても構いません。専門家や実際の利用者へのインタビュー、導入事例といった「他者の経験」も一次情報として価値があります。重要なのは、実際に起きたこと・感じたことをもとに構成されているかという点です。

Expertise(専門性)

E-E-A-Tにおける「Expertise(専門性)」とは、コンテンツ作成者が扱うテーマについて十分な知識やスキルを持っているかを示す要素です。特定の分野に精通しているかどうかは、コンテンツの正確性や深み、そして読者からの信頼度に大きく影響します。

医療や健康に関する記事であれば、医師や看護師、管理栄養士などの専門職が監修または執筆に関わっているほうが安心感があります。逆に、その分野に詳しくない人が書いた内容では、どうしても表面的な情報に留まりがちです。このように、専門知識に裏づけられたアドバイスや説明があるかどうかが、専門性を判断するポイントになります。

専門性を高めるには、正確で最新の情報を提供することが欠かせません。学術的な研究データ、業界内での実績、専門的な資格・経歴などを明示することで、情報の信頼性を高めることができます。特に医療・健康・金融などの領域では、専門性の高さが非常に重視されます。

また、Googleは専門性の確認にあたり、以下のような観点を提示しています。

  • コンテンツに明確な情報源や根拠が示されているか

  • 著者やサイト運営者の経歴や専門分野が確認できるか

  • トピックに関して十分に知識を持つ専門家や愛好家が執筆・監修しているか

  • 事実誤認や不正確な情報が含まれていないか

さらに、サイト全体としての専門性を高めるには、内部リンクの設計も重要です。関連する記事同士を体系的にリンクさせることで、読者が一連のテーマを深く理解できる構造をつくれます。

Authoritativeness(権威性)

E-E-A-Tにおける「Authoritativeness(権威性)」とは、Webサイトやコンテンツがその分野でどれほど権威ある情報源として認められているかを示す要素です。Googleは、正確で信頼性の高い情報を重視しており、権威性の高いサイトやコンテンツを優先的に評価します。

権威性を高めるうえで重要なのが、第三者からの評価を得ることです。信頼性の高い外部サイトからの被リンクや、ニュースメディアでの掲載・引用、専門誌での紹介、受賞歴などは、Googleがそのサイトを「他者から認められている情報源」と判断する根拠となります。学術論文での引用(サイテーション)や業界団体からの認証も同様に、権威性を示す強力な要素です。

たとえば、料理レシピの情報を扱う場合、立ち上げたばかりの個人ブログよりも、『クックパッド』や『レタスクラブ』のように多くの人に知られた専門サイトのほうが、信頼できる情報源として認識されやすいでしょう。

これは、そのサイトや運営者がどの程度社会的に認知・評価されているかに関係します。

同様に、国や地方の行政機関、大学などの研究機関から認知・言及されている企業や団体も、高い権威性を持つとされています。

権威性を高めるには、インターネット上での情報発信にとどまらず、現実社会での認知度を高める努力も欠かせません。オンラインとオフライン双方で「信頼される立場」を築くことが重要です。

Trustworthiness(信頼性)

E-E-A-Tにおける「Trustworthiness(信頼性)」とは、掲載されている情報やサイト自体がどれほど信用できるかを示す要素です。ユーザーにとって正確性・透明性・安全性のある情報源であるほど、評価は高まり、検索エンジンからの評価にも良い影響を与えます。

誤情報や根拠のない主張を避け、データや一次情報(研究論文、公的機関の資料など)を明示して引用することが求められます。とくに医療・金融などの専門性が高い分野では、専門家による執筆・監修が重要です。

サイトの運営者情報や著者情報、サイトの目的を明示し、発信元を透明にすることも信頼性の向上につながります。

さらに、ユーザーが安心して閲覧できる環境を整えることも信頼性向上の一環です。たとえば、通信の暗号化(SSL対応)や個人情報保護への配慮などが重要です。

SEOにおけるE-E-A-Tの重要性

SEO(検索エンジン最適化)は、検索結果で良い評価を得るための取り組み全般を指し、その中でGoogle品質評価ガイドラインが重要な要素として位置付けられています。E-E-A-Tは、そのガイドラインにおける評価軸のひとつです。

つまり、E-E-A-Tを高めることはSEO対策の一部であり、正確で信頼できる情報を提供し続けることで、結果的に検索順位の向上につながります。E-E-A-Tを意識したコンテンツは、読者の満足度や情報の信頼性を高め、自然と検索評価もついてくるとされています。

特に、医療・金融・法律など専門性が高い領域では、E-E-A-Tの水準が検索評価に大きな影響を与えます。YMYLとE-E-A-Tの関係や、AI時代におけるE-E-A-Tについて詳しく見ていきましょう。

YMYLとE-E-A-Tの関係

YMYL(Your Money or Your Life)は、生活や人生に影響する情報領域を指します。医療・健康・金融などが代表例で、誤った情報がユーザーの生活に重大な影響を与える分野です。こうした領域では、Googleは特に正確さと信頼性を重視します。

2017年頃にGoogleが実施した大規模な検索アルゴリズム更新以降、医療・健康関連を中心としたYMYLサイトに対し、E-E-A-Tの基準が厳格に適用されるようになりました。専門家の監修があるサイトや、公式機関など権威ある情報源が上位表示されるのもそのためです。

その結果、YMYL領域では、個人ブログが大手サイトと競合するのは難しいケースもあります。事前に競合状況を把握し、情報の正確性や透明性を徹底して担保することが重要です。

YMYLでは特に、E-E-A-Tの観点を満たしたコンテンツが優先的に評価される傾向にあります。

参考:Google LLC 「General Guidelines 3.4.1 YMYL Topics: Experience or Expertise?」

参考:Google Search Central 「医療や健康に関連する検索結果の改善について」

AI時代におけるE-E-A-T

生成AIが普及し、Web上の情報量は飛躍的に増えています。こうした環境下では、ユーザーにとって信用できる情報を見極める重要性がより高まっています。そのため、検索順位を上げたいWeb担当者にとって、E-E-A-Tの理解と実践は欠かせない要素です。

AIが活用される時代であっても、E-E-A-Tを意識したコンテンツづくりの基本は変わりません。Googleが求める品質基準を把握し、ユーザーにとって正確で有益な情報を提供し続けることが、信頼されるサイト運営につながります。結果として、E-E-A-Tの評価基準を満たすコンテンツが、長期的なSEO成果へつながるでしょう。

E-E-A-Tを高める方法・実践チェックリスト

この章では、各要素を高めるための実践的な方法を、チェックリスト形式で解説します。各章のチェックリストで自社サイトがどの要素を満たしているかを確認してみましょう。

経験を高める方法

▢ 自社の業務経験や現場でのエピソードをコンテンツに反映しているか

▢ 実際の利用者や顧客の体験談・導入事例を掲載しているか

▢ 実体験に基づく一次情報として、信頼できる形で発信しているか

これまでの仕事の体験談を盛り込む

WebサイトでE-E-A-Tの「経験(Experience)」を高めるためには、自社がその業界で積み重ねてきた実体験を、具体的なエピソードとして発信することが大切です。単に専門知識を説明するだけでなく、「現場で何を学び、どんな工夫をしてきたのか」を語ることで、読者に本物の声として伝わります。

たとえば医療やヘルスケアの分野であれば、実際に患者さんの相談を受けて気づいた課題や、より良い治療・ケアを実現するための工夫を紹介することで、専門職としての誠実さや信頼感を伝えられます。読者は「現場で経験を積んだ人の言葉」として安心して情報を受け取ることができるでしょう。

お客様インタビューや導入事例を紹介する

「経験(Experience)」を高めるには、運営者自身の体験だけでなく、実際に商品やサービスを利用したお客様の声・導入事例を掲載することも非常に効果的です。企業発信のコンテンツはどうしても「売り手側の視点」に偏りがちですが、実際の利用者が語る体験談を交えることで、情報に客観性とリアリティが加わります。

たとえば、業務用ソフトウェアを販売する企業であれば、導入前に抱えていた課題と、導入後にどのように業務が改善されたのかをインタビュー形式で紹介するとよいでしょう。

また、飲食店や食品メーカーであれば、商品を採用してくれた取引先や利用者の声を掲載し、「どのようなシーンで役立っているのか」「リピートにつながった理由」などを具体的に示すのも効果的です。

こうした事例紹介は、単なる宣伝ではなく「体験に基づく一次情報」としての価値を持ち、検索エンジンからも高く評価されやすくなります。実際にその商品・サービスが「どんな人の課題を、どのように解決したのか」が伝われば、同じ悩みを抱える潜在顧客の共感を得やすく、問い合わせや購入などのコンバージョンにもつながるでしょう。

専門性を高める方法

▢ 専門知識・ノウハウを体系的に整理し、わかりやすく解説しているか

▢ 専門資格・認定・監修情報を明示しているか

▢ 専門家コメントや監修医情報など、正確性を担保する仕組みを整えているか

その業種のプロとしての知識・ノウハウを紹介する

WebサイトでE-E-A-Tの「専門性(Expertise)」を高めるためには、自身の分野で培った知識やノウハウを体系的に発信することが欠かせません。業界の仕組みや専門用語、現場で培った知見をわかりやすく伝えることで、訪問者は「このサイトには信頼できる情報がある」と感じます。

たとえば、税理士や社労士などの専門事務所であれば、会社設立や助成金申請、節税対策など、依頼者が抱きやすい疑問をテーマに記事を作成することで、専門家としての知識と経験を自然にアピールできます。

また、医療や美容関連のサイトなら、医師や専門家の監修を受けた記事や、専門家自身のコメントを盛り込むことで、コンテンツの信頼性・専門性を高められます。

専門資格などの情報を記載する

会社や従業員が保有している資格や認証をWebサイトに明記することは、専門性を示すうえで非常に有効です。

たとえば美容関連のサイトであれば、美容師免許や化粧品検定、スキンケアアドバイザーといった資格保有者を紹介することで、専門知識に裏づけられた情報であることが伝わり、読者に安心感を与えられます。

医療やヘルスケア分野では、医師監修を明示することも大きな効果を発揮します。監修医の氏名・所属・専門領域などを記載することで、記事内容の信頼性が高まり、E-E-A-Tの「専門性」や「信頼性」の向上につながります。

メディコレでは、権威性を示す「監修」が実際の成果に結びついたケースも確認しています。あるペット用シャンプーのECサイトでは、「獣医師監修」を付与する前後で比較したところ、

  • サイト流入数:+20%

  • 流入後のCVR:+17.5%

  • 最終的な購入数(掛け合わせ効果):+41%

という結果が得られました。この結果から、専門家による監修を明記することでユーザーの信頼感が高まり、購入行動にも良い影響があったことがわかります。

権威性を高める方法

▢ 公的機関・業界団体など信頼度の高いサイトからの被リンクを得ているか

▢ 自社名やサービス名が外部メディア・報告書などで言及(サイテーション)されているか

▢ 公的認定・受賞・表彰など第三者評価を明示しているか

被リンクを獲得する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高めるための重要な方法のひとつが、信頼できるWebサイトからの被リンクを獲得することです。被リンクとは、他のサイトが自分のサイトを紹介し、リンクを貼ってくれる状態のことを指します。

学術論文でいえば、多くの論文から引用される出典元のようなもので、被リンクが多いほど信頼性が高いサイトとみなされ、Googleからの評価も上がります。ただし、被リンクは「量」よりも「質」が重要です。国や自治体などの公的機関、大学・教育機関、業界団体などの信頼度の高いサイトからのリンクは、特に高い評価を得られます。

また、自社と関連性の高い業種・テーマのサイトからのリンクのほうが、無関係なサイトよりもSEO効果が高くなります。

良質な被リンクを得るには、短期的なテクニックではなく、価値あるコンテンツを継続的に発信し、自然に紹介されるようにすることが基本です。他のメディアから取材を受けたり、専門家としてコメントを提供したりといったリアルな活動も、被リンクの獲得につながります。

サイテーションを獲得する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高めるためには、サイテーション(引用・言及)を獲得することも有効です。

サイテーションとは、自社のWebサイトや企業名、ブランド名、サービス名などが他のサイトやメディアで言及されることを指します。リンクが貼られていなくても、名前やサービスが外部サイトや記事で紹介・引用されることで評価が高まります。

たとえば、業界の報告書や専門誌、学会資料などで自社の取り組みが紹介される場合もサイテーションに含まれます。また、ニュースサイトや業界メディアでの掲載、プレスリリースの配信、公式イベント・地域活動への参加なども効果的な手段です。

サイテーションを増やすには、まず良いサービスや価値ある情報を提供し、自然とポジティブな評判を生むことが基本です。

一方で、意図的に高評価の発信を依頼するなどの不正行為は、発覚した際にかえって信頼を損ねるリスクがあります。誠実な運営と高品質なサービスを継続しながら、自然な形で言及されるブランドを目指しましょう。

公的な認定や、受賞歴・表彰歴を掲載する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高める方法として、公的な認定や受賞歴を自社サイトに掲載することは非常に有効です。企業や団体が第三者から正式に評価・認定を受けていることを示すことで、客観的な信頼性を裏付けられます。

たとえば、行政機関による以下のような制度は、権威性の向上に直結します。

例)

健康経営優良法人認定制度:従業員の健康管理や働きやすい職場づくりに積極的に取り組む法人を認定する制度

参考:経済産業省 健康経営優良法人認定制度

えるぼし認定:女性活躍推進法に基づき、女性の活躍促進に優れた企業を評価する制度

参考:厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)

くるみん認定:次世代育成支援対策推進法に基づき、子育て支援に取り組む企業を認定する制度

参考:厚生労働省 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

これらの認定は、企業の社会的責任や働きやすさを示す証明となり、サイト訪問者や求職者からの信頼獲得にもつながります。

また、製品・サービス・技術などが受賞や表彰を受けた実績も積極的に発信しましょう。

たとえば業界団体のコンテスト、地域のビジネス表彰、従業員の技能コンクールでの受賞なども、会社全体の信頼性を高める要素になります。

例)

ものづくり日本大賞:れたものづくりを通じて日本の産業や社会に貢献した個人やグループを表彰する国の表彰制度

参考:経済産業省 第10回ものづくり日本大賞

気候変動アクション環境大臣表彰:脱炭素化や気候変動対策に顕著な功績をあげた個人・団体を表彰する国の表彰制度

参考:環境省 令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰

これらの情報は、企業の姿勢や専門性を裏づける“第三者評価”として機能するため、E-E-A-Tの中でも特に「権威性」を高める重要な要素となります。

信頼性を高める方法

▢ サイトがSSL対応しているか

▢ 運営者情報(会社概要・所在地・連絡先など)を明確にしているか

▢ Googleビジネスプロフィールを整備し、正確な情報と顧客レビューを管理しているか

WebサイトにSSL(暗号化通信)を導入する

E-E-A-Tの「信頼性(Trust)」を高めるための基本的かつ重要な対策が、SSL(暗号化通信)の導入です。SSLとは、Webサイトとユーザーの間でやり取りされるデータを暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ仕組みのことです。

SSLを導入しているWebサイトでは、URLが「http」ではなく「https」で始まります。

この「s」は “Secure(セキュア、安全)” の意味で、SSL対応サイトであることを示しています。

GoogleはSSLの導入を強く推奨しており、未対応のサイトを閲覧するとChrome上で「保護されていない通信」と警告が表示されます。

また、SSLは検索順位を決定する要素のひとつとしても評価されているため、未導入のままではSEOにも悪影響を及ぼす可能性があります。とくに個人情報を扱うサイトや、健康・金融・教育など信頼性が求められるYMYL分野のサイトでは、SSL化は必須です。

運営会社についての情報を掲載する

「信頼性(Trust)」を高めるためには、Webサイトの運営者情報を明確に示すことが欠かせません。「このサイトは誰が、どんな目的で運営しているのか」を具体的に記載することで、初めて訪れたユーザーが安心して情報を受け取ることができます。

運営会社の正式名称、所在地、連絡先、代表者名、事業内容などを明記しましょう。これにより、実体のある企業・人物が責任を持って情報を発信していることが伝わります。また、問い合わせ窓口を明示しておくことで、トラブル時にも迅速に対応できる信頼性の高いサイトと評価されます。

さらに、「どんな思いで、どんな方針のもとに運営しているか」を簡潔に添えることで、サイトへの共感や親近感も生まれます。たとえば医療情報サイトであれば、「正確で信頼できる医療情報をわかりやすく届けることを目的としています」と明記するだけでも、運営姿勢が伝わります。

また、著者情報の記載も重要です。匿名の記事よりも、執筆者の名前・経歴・専門分野が明示されている記事のほうが信頼されやすくなります。著名な専門家による執筆や監修を受けている場合は、その氏名や所属を記載することで、記事の出どころを明確にし、信頼性をさらに高められます。

Googleビジネスプロフィールを作成する

「信頼性(Trust)」を高めるためには、Googleビジネスプロフィールの作成も重要です。Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やGoogleマップ上で、企業や店舗の正確な情報を表示できる無料のサービスです。

登録情報が充実しているほど、ユーザーに企業の実在性や活動の様子を具体的に伝えることができ、信頼性の向上につながります。営業時間・所在地・電話番号・公式サイトURL・写真・顧客レビューなどをしっかり登録しておきましょう。

また、GoogleビジネスプロフィールはローカルSEO(地域検索)にも大きく影響します。

「○○市+カフェ」「○○県+宿泊」など、地名を含む検索で上位表示されやすくなるため、地域に根ざした事業を展開している企業や店舗は特に重要です。

高品質なコンテンツを作るための考え方

この章では、Googleの公式ガイドラインに基づき、良い記事の条件を整理します。

自己評価の観点や、著者・制作プロセスの明示、ユーザーを第一に考える姿勢など、検索エンジンとユーザー双方から信頼されるコンテンツを作るための考え方を解説します。

参考:Google Search Central 「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」

コンテンツの自己評価

高品質なコンテンツを生み出すためには、まず自分のサイトや記事を客観的に見つめ直す「自己評価」が欠かせません。また、自分だけでなく、その分野に詳しくない第三者にも率直な意見をもらうことが推奨されています。

まず「コンテンツの質」に注目します。独自の調査や体験、分析などに基づいた内容になっているか、他サイトの情報をまとめただけでなく独自の視点や付加価値を提供しているかを考えましょう。

見出しやタイトルは内容を正確に反映し、誇張的な表現を避けることも大切です。読者が「ブックマークしたい」「人にすすめたい」と感じる内容か、また他の検索結果と比べて深みや差別化があるかも確認しましょう。

「執筆・構成・表現」の面では、誤字脱字や表記の不統一がないか、構成や文体が整っており急ごしらえの印象を与えていないかをチェックします。大量に機械的に作られたような印象を避け、1本1本の記事に丁寧さが感じられることが理想です。また、全体として読みやすく整理され、ユーザーに快適な閲覧体験を提供できているかどうかも欠かせません。

さらに、Googleは「優れたページエクスペリエンス」を提供するコンテンツを高く評価しています。ページの読み込み速度が十分に速いか、モバイル端末でも快適に閲覧できるか、不要なポップアップや広告で読者の体験を損ねていないか、そしてSSL化などセキュリティ面が適切に整備されているかといった点も合わせて確認しておきましょう。

「誰が」「どのように」「なぜ」作ったかを明示

Googleに高く評価されるコンテンツを作るには、「誰が」「どのように」「なぜ」その記事を作成したのかを明確に示すことが重要です。この3つの要素を明示することで、ユーザーと検索エンジンの双方に対して「信頼できる情報源」であることを伝えられます。

まず、コンテンツの信頼性を左右するのは、「誰が発信しているのか」です。著者名や監修者名をページの見やすい場所に記載し、プロフィールページや経歴へのリンクを設けましょう。

次に、記事がどのようなプロセスで作られたのかを示すことも大切です。たとえば商品レビューであれば、実際に検証した方法やテスト条件、使用した期間などを具体的に説明することで、読者に信頼されるコンテンツになります。

また、AIや自動化を利用して作成した場合は、その旨を明記し、どの部分でAIが活用されたかを透明に伝えることが推奨されます。

最後に、「なぜこのコンテンツを作ったのか」という目的を明確に示しましょう。目的が「読者に役立つ情報を提供すること」であれば、Googleの評価基準に沿った正しい方向性です。

一方で、「検索順位を上げたい」「アクセス数を稼ぎたい」など検索エンジンの操作を目的とした記事は評価されにくくなります。

ユーザーを第一に考える

高品質なコンテンツを作るうえで最も重要なのは、検索エンジンではなく「ユーザーを第一に考えること」です。検索順位のために書かれた記事よりも、読者の疑問や課題を丁寧に解決する記事のほうが、結果的に評価されやすくなります。

まずは、自身のコンテンツがユーザー視点に立っているかを確認しましょう。明確なターゲット層を想定し、その人たちにとって本当に役立つ情報を提供できているかどうかが重要です。また、コンテンツの内容が実際の経験や専門的知識に基づいているか、そしてサイト全体に一貫したテーマや目的があるかも見直すポイントです。読者が記事を通じて「知りたい情報を得られた」「時間をかけて読む価値があった」と感じられる構成になっているかどうかを意識しましょう。

一方で、検索エンジンを第一に考えたコンテンツには注意が必要です。検索順位の上昇やアクセス数の増加だけを目的としていたり、関連性の低いトピックを大量に扱っていたりする場合、ユーザーの信頼を損ねるリスクがあります。さらに、他サイトの内容を要約しただけで独自の価値を加えていない記事や、実体験や専門知識のない分野について表面的に書かれた記事は、ユーザー満足度を下げる原因となります。結果として、読者が必要な情報を得られず、再び検索を繰り返すようなコンテンツは評価されにくい傾向があります。

まとめ|E-E-A-Tを高めるのに医師監修という選択肢

E-E-A-Tは、単なるSEOの一要素ではなく、ユーザーにとって信頼できる情報を提供するための基本的な考え方です。

経験を具体的に示し、専門知識を正確に伝え、第三者からの評価を得て、透明性のある運営を行うこと。これらを継続的に磨くことが、高品質なコンテンツづくりの本質といえます。

メディコレでは、各分野の専門医が監修に携わる体制を整えており、医療・健康情報の信頼性を担保したコンテンツ制作をサポートしています。

E-E-A-Tの強化に取り組みたい企業やメディア運営者は、医師監修という選択肢を通じて、より正確で価値ある発信を目指しましょう。

E-E-A-Tとは?(E-A-Tからの進化)

E-E-A-T(イー・イー・エー・ティー/ダブル・イー・エー・ティー)とは、Googleがウェブサイトやコンテンツの品質を評価するために用いている評価軸の一つです。Googleが公開している「品質評価ガイドライン」の中で定義されており、ユーザーに信頼できる情報を届けるための重要な基準とされています。

E-E-A-Tは、以下の4つの要素の頭文字を取った言葉です。

  • Experience(経験)

  • Expertise(専門性)

  • Authoritativeness(権威性)

  • Trust(信頼性)

もともとは「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」という3つの評価軸でしたが、2022年12月のガイドライン改定で新たに「Experience(経験)」が追加され、E-E-A-Tとなりました。これにより、Googleは筆者自身の体験や実践に基づいた情報をより重視するようになりました。

たとえば、筆者が実際に商品を使った感想や現地を訪れた記録など、一次情報に基づいたリアルな内容が評価されます。反対に、他のサイトから集めた情報をまとめただけの二次的な内容は、評価が上がりにくい傾向にあります。つまり、筆者がそのテーマをどれだけ「自分の経験」として語っているかが重要視されるようになったということです。

参考:Google LLC 「General Guidelines」

参考:Google Search Central 「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」

Experience(経験)

E-E-A-Tにおける「Experience(経験)」とは、コンテンツ作成者がそのテーマについて実際に体験したり、実務として関わったりした経験をもっているかを示す要素です。単なる知識の羅列ではなく、リアルな体験に基づいた一次情報を含んでいるかどうかが評価の鍵になります。

たとえば、スキンケア商品のレビュー記事であれば、実際にその商品を一定期間使ってみたうえで、使用感や肌の変化を具体的に紹介しているほうが、読者にとって信頼できる情報になります。転職に関する記事であれば、転職を実際に経験した人の体験談や、面接で感じたリアルなエピソードがあると説得力が増します。

こうした「経験に基づく情報」は、読者が知りたい現場のリアルを届けるものであり、検索エンジンにとっても信頼性の高いコンテンツとして評価されます。

また、経験は必ずしも執筆者本人の体験でなくても構いません。専門家や実際の利用者へのインタビュー、導入事例といった「他者の経験」も一次情報として価値があります。重要なのは、実際に起きたこと・感じたことをもとに構成されているかという点です。

Expertise(専門性)

E-E-A-Tにおける「Expertise(専門性)」とは、コンテンツ作成者が扱うテーマについて十分な知識やスキルを持っているかを示す要素です。特定の分野に精通しているかどうかは、コンテンツの正確性や深み、そして読者からの信頼度に大きく影響します。

医療や健康に関する記事であれば、医師や看護師、管理栄養士などの専門職が監修または執筆に関わっているほうが安心感があります。逆に、その分野に詳しくない人が書いた内容では、どうしても表面的な情報に留まりがちです。このように、専門知識に裏づけられたアドバイスや説明があるかどうかが、専門性を判断するポイントになります。

専門性を高めるには、正確で最新の情報を提供することが欠かせません。学術的な研究データ、業界内での実績、専門的な資格・経歴などを明示することで、情報の信頼性を高めることができます。特に医療・健康・金融などの領域では、専門性の高さが非常に重視されます。

また、Googleは専門性の確認にあたり、以下のような観点を提示しています。

  • コンテンツに明確な情報源や根拠が示されているか

  • 著者やサイト運営者の経歴や専門分野が確認できるか

  • トピックに関して十分に知識を持つ専門家や愛好家が執筆・監修しているか

  • 事実誤認や不正確な情報が含まれていないか

さらに、サイト全体としての専門性を高めるには、内部リンクの設計も重要です。関連する記事同士を体系的にリンクさせることで、読者が一連のテーマを深く理解できる構造をつくれます。

Authoritativeness(権威性)

E-E-A-Tにおける「Authoritativeness(権威性)」とは、Webサイトやコンテンツがその分野でどれほど権威ある情報源として認められているかを示す要素です。Googleは、正確で信頼性の高い情報を重視しており、権威性の高いサイトやコンテンツを優先的に評価します。

権威性を高めるうえで重要なのが、第三者からの評価を得ることです。信頼性の高い外部サイトからの被リンクや、ニュースメディアでの掲載・引用、専門誌での紹介、受賞歴などは、Googleがそのサイトを「他者から認められている情報源」と判断する根拠となります。学術論文での引用(サイテーション)や業界団体からの認証も同様に、権威性を示す強力な要素です。

たとえば、料理レシピの情報を扱う場合、立ち上げたばかりの個人ブログよりも、『クックパッド』や『レタスクラブ』のように多くの人に知られた専門サイトのほうが、信頼できる情報源として認識されやすいでしょう。

これは、そのサイトや運営者がどの程度社会的に認知・評価されているかに関係します。

同様に、国や地方の行政機関、大学などの研究機関から認知・言及されている企業や団体も、高い権威性を持つとされています。

権威性を高めるには、インターネット上での情報発信にとどまらず、現実社会での認知度を高める努力も欠かせません。オンラインとオフライン双方で「信頼される立場」を築くことが重要です。

Trustworthiness(信頼性)

E-E-A-Tにおける「Trustworthiness(信頼性)」とは、掲載されている情報やサイト自体がどれほど信用できるかを示す要素です。ユーザーにとって正確性・透明性・安全性のある情報源であるほど、評価は高まり、検索エンジンからの評価にも良い影響を与えます。

誤情報や根拠のない主張を避け、データや一次情報(研究論文、公的機関の資料など)を明示して引用することが求められます。とくに医療・金融などの専門性が高い分野では、専門家による執筆・監修が重要です。

サイトの運営者情報や著者情報、サイトの目的を明示し、発信元を透明にすることも信頼性の向上につながります。

さらに、ユーザーが安心して閲覧できる環境を整えることも信頼性向上の一環です。たとえば、通信の暗号化(SSL対応)や個人情報保護への配慮などが重要です。

SEOにおけるE-E-A-Tの重要性

SEO(検索エンジン最適化)は、検索結果で良い評価を得るための取り組み全般を指し、その中でGoogle品質評価ガイドラインが重要な要素として位置付けられています。E-E-A-Tは、そのガイドラインにおける評価軸のひとつです。

つまり、E-E-A-Tを高めることはSEO対策の一部であり、正確で信頼できる情報を提供し続けることで、結果的に検索順位の向上につながります。E-E-A-Tを意識したコンテンツは、読者の満足度や情報の信頼性を高め、自然と検索評価もついてくるとされています。

特に、医療・金融・法律など専門性が高い領域では、E-E-A-Tの水準が検索評価に大きな影響を与えます。YMYLとE-E-A-Tの関係や、AI時代におけるE-E-A-Tについて詳しく見ていきましょう。

YMYLとE-E-A-Tの関係

YMYL(Your Money or Your Life)は、生活や人生に影響する情報領域を指します。医療・健康・金融などが代表例で、誤った情報がユーザーの生活に重大な影響を与える分野です。こうした領域では、Googleは特に正確さと信頼性を重視します。

2017年頃にGoogleが実施した大規模な検索アルゴリズム更新以降、医療・健康関連を中心としたYMYLサイトに対し、E-E-A-Tの基準が厳格に適用されるようになりました。専門家の監修があるサイトや、公式機関など権威ある情報源が上位表示されるのもそのためです。

その結果、YMYL領域では、個人ブログが大手サイトと競合するのは難しいケースもあります。事前に競合状況を把握し、情報の正確性や透明性を徹底して担保することが重要です。

YMYLでは特に、E-E-A-Tの観点を満たしたコンテンツが優先的に評価される傾向にあります。

参考:Google LLC 「General Guidelines 3.4.1 YMYL Topics: Experience or Expertise?」

参考:Google Search Central 「医療や健康に関連する検索結果の改善について」

AI時代におけるE-E-A-T

生成AIが普及し、Web上の情報量は飛躍的に増えています。こうした環境下では、ユーザーにとって信用できる情報を見極める重要性がより高まっています。そのため、検索順位を上げたいWeb担当者にとって、E-E-A-Tの理解と実践は欠かせない要素です。

AIが活用される時代であっても、E-E-A-Tを意識したコンテンツづくりの基本は変わりません。Googleが求める品質基準を把握し、ユーザーにとって正確で有益な情報を提供し続けることが、信頼されるサイト運営につながります。結果として、E-E-A-Tの評価基準を満たすコンテンツが、長期的なSEO成果へつながるでしょう。

E-E-A-Tを高める方法・実践チェックリスト

この章では、各要素を高めるための実践的な方法を、チェックリスト形式で解説します。各章のチェックリストで自社サイトがどの要素を満たしているかを確認してみましょう。

経験を高める方法

▢ 自社の業務経験や現場でのエピソードをコンテンツに反映しているか

▢ 実際の利用者や顧客の体験談・導入事例を掲載しているか

▢ 実体験に基づく一次情報として、信頼できる形で発信しているか

これまでの仕事の体験談を盛り込む

WebサイトでE-E-A-Tの「経験(Experience)」を高めるためには、自社がその業界で積み重ねてきた実体験を、具体的なエピソードとして発信することが大切です。単に専門知識を説明するだけでなく、「現場で何を学び、どんな工夫をしてきたのか」を語ることで、読者に本物の声として伝わります。

たとえば医療やヘルスケアの分野であれば、実際に患者さんの相談を受けて気づいた課題や、より良い治療・ケアを実現するための工夫を紹介することで、専門職としての誠実さや信頼感を伝えられます。読者は「現場で経験を積んだ人の言葉」として安心して情報を受け取ることができるでしょう。

お客様インタビューや導入事例を紹介する

「経験(Experience)」を高めるには、運営者自身の体験だけでなく、実際に商品やサービスを利用したお客様の声・導入事例を掲載することも非常に効果的です。企業発信のコンテンツはどうしても「売り手側の視点」に偏りがちですが、実際の利用者が語る体験談を交えることで、情報に客観性とリアリティが加わります。

たとえば、業務用ソフトウェアを販売する企業であれば、導入前に抱えていた課題と、導入後にどのように業務が改善されたのかをインタビュー形式で紹介するとよいでしょう。

また、飲食店や食品メーカーであれば、商品を採用してくれた取引先や利用者の声を掲載し、「どのようなシーンで役立っているのか」「リピートにつながった理由」などを具体的に示すのも効果的です。

こうした事例紹介は、単なる宣伝ではなく「体験に基づく一次情報」としての価値を持ち、検索エンジンからも高く評価されやすくなります。実際にその商品・サービスが「どんな人の課題を、どのように解決したのか」が伝われば、同じ悩みを抱える潜在顧客の共感を得やすく、問い合わせや購入などのコンバージョンにもつながるでしょう。

専門性を高める方法

▢ 専門知識・ノウハウを体系的に整理し、わかりやすく解説しているか

▢ 専門資格・認定・監修情報を明示しているか

▢ 専門家コメントや監修医情報など、正確性を担保する仕組みを整えているか

その業種のプロとしての知識・ノウハウを紹介する

WebサイトでE-E-A-Tの「専門性(Expertise)」を高めるためには、自身の分野で培った知識やノウハウを体系的に発信することが欠かせません。業界の仕組みや専門用語、現場で培った知見をわかりやすく伝えることで、訪問者は「このサイトには信頼できる情報がある」と感じます。

たとえば、税理士や社労士などの専門事務所であれば、会社設立や助成金申請、節税対策など、依頼者が抱きやすい疑問をテーマに記事を作成することで、専門家としての知識と経験を自然にアピールできます。

また、医療や美容関連のサイトなら、医師や専門家の監修を受けた記事や、専門家自身のコメントを盛り込むことで、コンテンツの信頼性・専門性を高められます。

専門資格などの情報を記載する

会社や従業員が保有している資格や認証をWebサイトに明記することは、専門性を示すうえで非常に有効です。

たとえば美容関連のサイトであれば、美容師免許や化粧品検定、スキンケアアドバイザーといった資格保有者を紹介することで、専門知識に裏づけられた情報であることが伝わり、読者に安心感を与えられます。

医療やヘルスケア分野では、医師監修を明示することも大きな効果を発揮します。監修医の氏名・所属・専門領域などを記載することで、記事内容の信頼性が高まり、E-E-A-Tの「専門性」や「信頼性」の向上につながります。

メディコレでは、権威性を示す「監修」が実際の成果に結びついたケースも確認しています。あるペット用シャンプーのECサイトでは、「獣医師監修」を付与する前後で比較したところ、

  • サイト流入数:+20%

  • 流入後のCVR:+17.5%

  • 最終的な購入数(掛け合わせ効果):+41%

という結果が得られました。この結果から、専門家による監修を明記することでユーザーの信頼感が高まり、購入行動にも良い影響があったことがわかります。

権威性を高める方法

▢ 公的機関・業界団体など信頼度の高いサイトからの被リンクを得ているか

▢ 自社名やサービス名が外部メディア・報告書などで言及(サイテーション)されているか

▢ 公的認定・受賞・表彰など第三者評価を明示しているか

被リンクを獲得する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高めるための重要な方法のひとつが、信頼できるWebサイトからの被リンクを獲得することです。被リンクとは、他のサイトが自分のサイトを紹介し、リンクを貼ってくれる状態のことを指します。

学術論文でいえば、多くの論文から引用される出典元のようなもので、被リンクが多いほど信頼性が高いサイトとみなされ、Googleからの評価も上がります。ただし、被リンクは「量」よりも「質」が重要です。国や自治体などの公的機関、大学・教育機関、業界団体などの信頼度の高いサイトからのリンクは、特に高い評価を得られます。

また、自社と関連性の高い業種・テーマのサイトからのリンクのほうが、無関係なサイトよりもSEO効果が高くなります。

良質な被リンクを得るには、短期的なテクニックではなく、価値あるコンテンツを継続的に発信し、自然に紹介されるようにすることが基本です。他のメディアから取材を受けたり、専門家としてコメントを提供したりといったリアルな活動も、被リンクの獲得につながります。

サイテーションを獲得する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高めるためには、サイテーション(引用・言及)を獲得することも有効です。

サイテーションとは、自社のWebサイトや企業名、ブランド名、サービス名などが他のサイトやメディアで言及されることを指します。リンクが貼られていなくても、名前やサービスが外部サイトや記事で紹介・引用されることで評価が高まります。

たとえば、業界の報告書や専門誌、学会資料などで自社の取り組みが紹介される場合もサイテーションに含まれます。また、ニュースサイトや業界メディアでの掲載、プレスリリースの配信、公式イベント・地域活動への参加なども効果的な手段です。

サイテーションを増やすには、まず良いサービスや価値ある情報を提供し、自然とポジティブな評判を生むことが基本です。

一方で、意図的に高評価の発信を依頼するなどの不正行為は、発覚した際にかえって信頼を損ねるリスクがあります。誠実な運営と高品質なサービスを継続しながら、自然な形で言及されるブランドを目指しましょう。

公的な認定や、受賞歴・表彰歴を掲載する

E-E-A-Tの「権威性(Authoritativeness)」を高める方法として、公的な認定や受賞歴を自社サイトに掲載することは非常に有効です。企業や団体が第三者から正式に評価・認定を受けていることを示すことで、客観的な信頼性を裏付けられます。

たとえば、行政機関による以下のような制度は、権威性の向上に直結します。

例)

健康経営優良法人認定制度:従業員の健康管理や働きやすい職場づくりに積極的に取り組む法人を認定する制度

参考:経済産業省 健康経営優良法人認定制度

えるぼし認定:女性活躍推進法に基づき、女性の活躍促進に優れた企業を評価する制度

参考:厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)

くるみん認定:次世代育成支援対策推進法に基づき、子育て支援に取り組む企業を認定する制度

参考:厚生労働省 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

これらの認定は、企業の社会的責任や働きやすさを示す証明となり、サイト訪問者や求職者からの信頼獲得にもつながります。

また、製品・サービス・技術などが受賞や表彰を受けた実績も積極的に発信しましょう。

たとえば業界団体のコンテスト、地域のビジネス表彰、従業員の技能コンクールでの受賞なども、会社全体の信頼性を高める要素になります。

例)

ものづくり日本大賞:れたものづくりを通じて日本の産業や社会に貢献した個人やグループを表彰する国の表彰制度

参考:経済産業省 第10回ものづくり日本大賞

気候変動アクション環境大臣表彰:脱炭素化や気候変動対策に顕著な功績をあげた個人・団体を表彰する国の表彰制度

参考:環境省 令和7年度気候変動アクション環境大臣表彰

これらの情報は、企業の姿勢や専門性を裏づける“第三者評価”として機能するため、E-E-A-Tの中でも特に「権威性」を高める重要な要素となります。

信頼性を高める方法

▢ サイトがSSL対応しているか

▢ 運営者情報(会社概要・所在地・連絡先など)を明確にしているか

▢ Googleビジネスプロフィールを整備し、正確な情報と顧客レビューを管理しているか

WebサイトにSSL(暗号化通信)を導入する

E-E-A-Tの「信頼性(Trust)」を高めるための基本的かつ重要な対策が、SSL(暗号化通信)の導入です。SSLとは、Webサイトとユーザーの間でやり取りされるデータを暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ仕組みのことです。

SSLを導入しているWebサイトでは、URLが「http」ではなく「https」で始まります。

この「s」は “Secure(セキュア、安全)” の意味で、SSL対応サイトであることを示しています。

GoogleはSSLの導入を強く推奨しており、未対応のサイトを閲覧するとChrome上で「保護されていない通信」と警告が表示されます。

また、SSLは検索順位を決定する要素のひとつとしても評価されているため、未導入のままではSEOにも悪影響を及ぼす可能性があります。とくに個人情報を扱うサイトや、健康・金融・教育など信頼性が求められるYMYL分野のサイトでは、SSL化は必須です。

運営会社についての情報を掲載する

「信頼性(Trust)」を高めるためには、Webサイトの運営者情報を明確に示すことが欠かせません。「このサイトは誰が、どんな目的で運営しているのか」を具体的に記載することで、初めて訪れたユーザーが安心して情報を受け取ることができます。

運営会社の正式名称、所在地、連絡先、代表者名、事業内容などを明記しましょう。これにより、実体のある企業・人物が責任を持って情報を発信していることが伝わります。また、問い合わせ窓口を明示しておくことで、トラブル時にも迅速に対応できる信頼性の高いサイトと評価されます。

さらに、「どんな思いで、どんな方針のもとに運営しているか」を簡潔に添えることで、サイトへの共感や親近感も生まれます。たとえば医療情報サイトであれば、「正確で信頼できる医療情報をわかりやすく届けることを目的としています」と明記するだけでも、運営姿勢が伝わります。

また、著者情報の記載も重要です。匿名の記事よりも、執筆者の名前・経歴・専門分野が明示されている記事のほうが信頼されやすくなります。著名な専門家による執筆や監修を受けている場合は、その氏名や所属を記載することで、記事の出どころを明確にし、信頼性をさらに高められます。

Googleビジネスプロフィールを作成する

「信頼性(Trust)」を高めるためには、Googleビジネスプロフィールの作成も重要です。Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やGoogleマップ上で、企業や店舗の正確な情報を表示できる無料のサービスです。

登録情報が充実しているほど、ユーザーに企業の実在性や活動の様子を具体的に伝えることができ、信頼性の向上につながります。営業時間・所在地・電話番号・公式サイトURL・写真・顧客レビューなどをしっかり登録しておきましょう。

また、GoogleビジネスプロフィールはローカルSEO(地域検索)にも大きく影響します。

「○○市+カフェ」「○○県+宿泊」など、地名を含む検索で上位表示されやすくなるため、地域に根ざした事業を展開している企業や店舗は特に重要です。

高品質なコンテンツを作るための考え方

この章では、Googleの公式ガイドラインに基づき、良い記事の条件を整理します。

自己評価の観点や、著者・制作プロセスの明示、ユーザーを第一に考える姿勢など、検索エンジンとユーザー双方から信頼されるコンテンツを作るための考え方を解説します。

参考:Google Search Central 「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」

コンテンツの自己評価

高品質なコンテンツを生み出すためには、まず自分のサイトや記事を客観的に見つめ直す「自己評価」が欠かせません。また、自分だけでなく、その分野に詳しくない第三者にも率直な意見をもらうことが推奨されています。

まず「コンテンツの質」に注目します。独自の調査や体験、分析などに基づいた内容になっているか、他サイトの情報をまとめただけでなく独自の視点や付加価値を提供しているかを考えましょう。

見出しやタイトルは内容を正確に反映し、誇張的な表現を避けることも大切です。読者が「ブックマークしたい」「人にすすめたい」と感じる内容か、また他の検索結果と比べて深みや差別化があるかも確認しましょう。

「執筆・構成・表現」の面では、誤字脱字や表記の不統一がないか、構成や文体が整っており急ごしらえの印象を与えていないかをチェックします。大量に機械的に作られたような印象を避け、1本1本の記事に丁寧さが感じられることが理想です。また、全体として読みやすく整理され、ユーザーに快適な閲覧体験を提供できているかどうかも欠かせません。

さらに、Googleは「優れたページエクスペリエンス」を提供するコンテンツを高く評価しています。ページの読み込み速度が十分に速いか、モバイル端末でも快適に閲覧できるか、不要なポップアップや広告で読者の体験を損ねていないか、そしてSSL化などセキュリティ面が適切に整備されているかといった点も合わせて確認しておきましょう。

「誰が」「どのように」「なぜ」作ったかを明示

Googleに高く評価されるコンテンツを作るには、「誰が」「どのように」「なぜ」その記事を作成したのかを明確に示すことが重要です。この3つの要素を明示することで、ユーザーと検索エンジンの双方に対して「信頼できる情報源」であることを伝えられます。

まず、コンテンツの信頼性を左右するのは、「誰が発信しているのか」です。著者名や監修者名をページの見やすい場所に記載し、プロフィールページや経歴へのリンクを設けましょう。

次に、記事がどのようなプロセスで作られたのかを示すことも大切です。たとえば商品レビューであれば、実際に検証した方法やテスト条件、使用した期間などを具体的に説明することで、読者に信頼されるコンテンツになります。

また、AIや自動化を利用して作成した場合は、その旨を明記し、どの部分でAIが活用されたかを透明に伝えることが推奨されます。

最後に、「なぜこのコンテンツを作ったのか」という目的を明確に示しましょう。目的が「読者に役立つ情報を提供すること」であれば、Googleの評価基準に沿った正しい方向性です。

一方で、「検索順位を上げたい」「アクセス数を稼ぎたい」など検索エンジンの操作を目的とした記事は評価されにくくなります。

ユーザーを第一に考える

高品質なコンテンツを作るうえで最も重要なのは、検索エンジンではなく「ユーザーを第一に考えること」です。検索順位のために書かれた記事よりも、読者の疑問や課題を丁寧に解決する記事のほうが、結果的に評価されやすくなります。

まずは、自身のコンテンツがユーザー視点に立っているかを確認しましょう。明確なターゲット層を想定し、その人たちにとって本当に役立つ情報を提供できているかどうかが重要です。また、コンテンツの内容が実際の経験や専門的知識に基づいているか、そしてサイト全体に一貫したテーマや目的があるかも見直すポイントです。読者が記事を通じて「知りたい情報を得られた」「時間をかけて読む価値があった」と感じられる構成になっているかどうかを意識しましょう。

一方で、検索エンジンを第一に考えたコンテンツには注意が必要です。検索順位の上昇やアクセス数の増加だけを目的としていたり、関連性の低いトピックを大量に扱っていたりする場合、ユーザーの信頼を損ねるリスクがあります。さらに、他サイトの内容を要約しただけで独自の価値を加えていない記事や、実体験や専門知識のない分野について表面的に書かれた記事は、ユーザー満足度を下げる原因となります。結果として、読者が必要な情報を得られず、再び検索を繰り返すようなコンテンツは評価されにくい傾向があります。

まとめ|E-E-A-Tを高めるのに医師監修という選択肢

E-E-A-Tは、単なるSEOの一要素ではなく、ユーザーにとって信頼できる情報を提供するための基本的な考え方です。

経験を具体的に示し、専門知識を正確に伝え、第三者からの評価を得て、透明性のある運営を行うこと。これらを継続的に磨くことが、高品質なコンテンツづくりの本質といえます。

メディコレでは、各分野の専門医が監修に携わる体制を整えており、医療・健康情報の信頼性を担保したコンテンツ制作をサポートしています。

E-E-A-Tの強化に取り組みたい企業やメディア運営者は、医師監修という選択肢を通じて、より正確で価値ある発信を目指しましょう。

医師監修の専門メディア メディコレNEWS

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