
この記事はメディコレWEBを通じた医師監修を受けています。
📢 このニュースのポイント |
|---|
|
2026年3月19日、上野厚生労働相は「期限切れの従来保険証でも保険診療を受けられる暫定措置」を、当初の3月末から7月末まで延長すると発表しました。ただし「これ以上の延長は考えていない」とも明言。7月末が本当の最終期限と見込まれています。この記事では、患者・医療機関スタッフ双方に向けて、今何をすべきかをわかりやすく解説します。
今回の発表内容|何が変わったか

2026年3月19日の閣議後記者会見で、上野賢一郎厚生労働相は期限切れ保険証の暫定措置延長を正式に発表しました。
暫定措置の経緯と今回の変更
時期 | 内容 |
|---|---|
2021年10月 | マイナ保険証の本格運用開始 |
2024年12月2日 | 従来の保険証の新規発行停止 |
2025年12月1日 | 従来の保険証の有効期限がすべて満了(経過措置終了) |
2025年12月2日〜2026年3月末(当初) | 期限切れ保険証でも保険診療を受けられる暫定措置 |
2026年3月19日 | 厚労相が暫定措置を7月末まで延長と発表 |
2026年7月末 | 暫定措置終了予定(これ以上の延長はない見込み) |
延長の理由について上野氏は「円滑な受診を担保したいと考えており、丁寧に周知を図り、マイナ保険証の利用促進を進める」と説明しました。マイナ保険証の利用率は約6割に達した一方、高齢者を中心にまだ対応が進んでいない方も多く、医療機関窓口での混乱を避けるための措置です。
暫定措置の仕組み|「使える」条件を正しく理解する
「期限切れ保険証が使える」とはいっても、無条件ではありません。医療機関が保険証に記載された被保険者番号などをもとに、オンライン資格確認システムで保険資格を確認できることが前提です。
保険資格の確認が取れれば → 通常の1〜3割の窓口負担で受診可能
保険資格の確認が取れない場合 → 10割(全額)自己負担になる可能性がある
また、転職・転居など保険者の異動があった場合、期限切れ保険証の被保険者番号が現在の資格と一致しないこともあるため注意が必要です。確実に受診するためには、マイナ保険証または資格確認書を準備することを強くお勧めします。
7月末以降の受診方法|3つの選択肢

2026年8月以降、期限切れの従来保険証は一切使えなくなる見込みです。代わりに使える手段は以下の通りです。
受診手段の早見表
手段 | 7月末まで | 8月以降 | 備考 |
|---|---|---|---|
マイナ保険証(マイナンバーカード) | ◎ 利用可 | ◎ 利用可 | 最もおすすめ |
スマートフォン(マイナ保険証機能) | ◎ 対応施設で利用可 | ◎ 利用可 | 対応施設を事前確認 |
資格確認書 | ◎ 利用可 | ◎ 利用可 | マイナ保険証なしの方に自動交付 |
期限切れの従来保険証(資格確認できる場合) | ○ 暫定利用可 | ✕ 利用不可 | 2026年7月末で完全終了見込み |
資格情報のお知らせ(A4書類)のみ | ✕ 単独では不可 | ✕ 不可 | 資格確認書と異なる書類 |
① マイナ保険証(最もおすすめ)
マイナンバーカードを健康保険証として利用登録したものがマイナ保険証です。2025年9月からはスマートフォンでも利用できるようになりました(対応施設を事前確認)。
マイナ保険証の主なメリット
過去の処方薬・診療履歴をもとにした質の高い医療が受けられる
高額療養費制度の利用時、限度額を超えた窓口支払いが不要になる
確定申告の医療費控除がマイナポータルで自動入力できる
救急搬送時に薬剤情報をすぐに確認できる(マイナ救急)
利用登録の方法(3通り)
マイナポータルアプリ(スマホ・PC)から登録
医療機関・薬局に設置された顔認証付きカードリーダーで登録
セブン銀行ATMから登録
※いずれもマイナンバーカードと市区町村で設定した4桁の暗証番号が必要です。
② 資格確認書(マイナ保険証を持たない方)
マイナンバーカードを取得していない方、または健康保険証の利用登録をしていない方には、従来の保険証と同様に使える「資格確認書」が無償・申請不要で自動交付されます。
交付者:加入している医療保険者(勤務先の健保組合・協会けんぽ・市区町村など)
有効期限:保険者が設定(最長5年以内)
使い方:医療機関・薬局の窓口で従来の保険証と同様に提示
ただし「資格情報のお知らせ」(A4書面で送付される書類)は資格確認書とは別物です。「資格情報のお知らせ」だけでは保険診療を受けられませんのでご注意ください。
【後期高齢者の方へ】 |
|---|
75歳以上(および65歳以上で一定の障害がある方)は、2026年7月末まで資格確認書が申請不要で自動交付されます。当分の間、申請手続きは不要です。 |
対象者別|今すぐすべきこと

対象 | 今すぐすべき対応 |
|---|---|
まだ期限切れ保険証を使っている方 | 7月末までに「マイナ保険証」または「資格確認書」に切り替え |
マイナ保険証未登録の方 | マイナポータル・医療機関窓口・セブン銀行ATMで保険証利用登録 |
マイナンバーカードを持っていない方 | 資格確認書が自動的に交付される。保険者(勤務先・市区町村)に確認 |
75歳以上(後期高齢者)の方 | 2026年7月末まで資格確認書が申請不要で自動交付される |
医療機関・薬局スタッフ | 7月末以降は期限切れ保険証は受け付け不可の見込み。院内周知・システム確認を |
医療機関・薬局スタッフの方へ
患者対応と院内周知の観点から、以下の点を確認してください。
2026年7月末まで:期限切れ保険証でも、オンライン資格確認で資格が確認できれば通常の窓口負担で受け付け可能
2026年8月以降:期限切れ保険証は受け付け不可になる見込み。マイナ保険証または資格確認書のみ
資格確認ができない場合:患者に10割負担を求める可能性があることを丁寧に説明する
院内掲示・スタッフ周知:7月末の期限について患者への事前告知を行う
なお、オンライン資格確認で確認できたにもかかわらず請求が返戻される事例が一部報告されています。詳細は所属する保険医協会・団体にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 手元に期限切れの保険証しかありません。今日受診できますか?
2026年7月末までは、医療機関がオンライン資格確認システムで保険資格を確認できれば、通常の1〜3割の窓口負担で受診できます。ただし転職・転居などで保険者が変わっている場合は確認が取れないこともあります。なるべく早くマイナ保険証または資格確認書を準備してください。
Q. マイナンバーカードを持っていません。どうすればいいですか?
マイナ保険証を持たない方には「資格確認書」が無償・申請不要で自動交付されます。お手元に届いていない場合は、加入している医療保険者(勤務先の健保組合・協会けんぽ・お住まいの市区町村)にご確認ください。資格確認書があれば、従来の保険証と同じように受診できます。
Q. マイナンバーカードはあるが保険証の利用登録をしていません。
マイナポータルアプリ、医療機関・薬局の顔認証付きカードリーダー、またはセブン銀行ATMで利用登録ができます。いずれもマイナンバーカードと市区町村で設定した4桁の暗証番号が必要です。暗証番号を忘れた場合は、本人確認書類を持参のうえ市区町村の窓口で再設定できます。
Q. 暫定措置はなぜまた延長されたのですか?
マイナ保険証の利用率は約6割まで上昇しましたが、高齢者を中心にまだ対応が進んでいない方が多く、医療機関窓口での混乱を避けるために延長が決定されました。ただし厚労相は「さらなる延長は考えていない」と明言しており、今回が最後の猶予となる見込みです。
Q. 資格確認書と「資格情報のお知らせ」は何が違いますか?
「資格情報のお知らせ」は保険者から送付されるA4書面(一部は紙製カード)で、自身の保険資格情報を確認するための書類です。医療機関窓口でこれ単独で提示しても保険診療を受けることはできません。受診に使えるのは「資格確認書」または「マイナ保険証」です。
Q. マイナ保険証のカードの有効期限が切れそうです。
マイナンバーカードにはカード本体(10年)と内蔵の電子証明書(5年)の2つの有効期限があります。電子証明書の有効期限が切れた場合でも、有効期限満了日が属する月の末日から3か月後の月末までは健康保険証として利用可能です(例:有効期限が2月の場合→5月末まで利用可)。ただし速やかにお住まいの自治体窓口で更新手続きをしてください。有効期限の2〜3か月前に青い封筒でお知らせが届きます。
まとめ
期限切れ保険証の暫定措置は2026年7月末まで延長されましたが、厚労相は「これ以上の延長は考えていない」と明言しています。7月末が本当の最終期限となる見込みです。
7月末まで:期限切れ保険証でも、資格確認ができれば1〜3割負担で受診可
8月以降:マイナ保険証または資格確認書が必須見込み
資格確認書はマイナ保険証を持たない方に無償・原則として申請不要で交付。保険者により手続きや交付時期が異なる場合あり
後期高齢者は7月末まで資格確認書の申請が不要
お手元の保険証の状況が不明な方、資格確認書が届いていない方は、加入している医療保険者(勤務先・市区町村)にご確認ください。
メディア運営者の方へ
今回紹介した最新の健康ニュースに関する記事など、正しいヘルスケア記事を公開するためには医師監修は欠かせません。
オンライン完結で医師監修ができるメディコレWEBについて、「オンライン完結!メディコレの医師監修サービス「メディコレWEB」とは?」でも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
ご興味いただけましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。









