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💡 この記事でわかること |
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乳がんは日本人女性のがんの中で最も罹患数が多く、日本人女性の実に9人に1人が生涯で発症するといわれています(国立がん研究センター)。一方で、ステージ1〜2での早期発見により9割以上に完治が見込めるがんでもあります。
しかし日本の乳がん検診受診率は2022年時点で47.4%(国民生活基礎調査)と先進国最低水準にとどまっています。欧米では70〜80%台であり、日本は先進国の中でも乳がん死亡率が増加傾向にある数少ない国の一つです。
本記事では、乳がんの初期症状・リスク要因・検診の種類と費用・マンモグラフィーと超音波検査の違い・ステージ別生存率・治療法・最新の検査・治療技術まで、医師監修のもと正確な情報をお届けします。
乳がんとは

乳がんは乳腺組織から発生する悪性腫瘍です。多くは乳管から発生する「乳管がん」ですが、小葉から発生する「小葉がん」もあります。女性のがんの中で最も罹患数が多く、年間約9万人が新たに診断されています(2021年)。
発症年齢は他のがんと比べて若く、30代後半から増加し始め、40代後半と60代と2つのピークを迎えます。ただし20〜30代での発症もあるため、若いからといって安心はできません。男性も乳がんになりますが、全体の約1%未満です。
乳がんはがん細胞が増殖するにつれ、血管やリンパ管を通じて全身に転移します。発見が遅れるほどリンパ節や骨・肺・肝臓などへの転移リスクが高まるため、早期発見が命を守る最大の鍵です。
乳がんは早期発見・早期治療によって多くの場合治癒が期待できます。しかし一度転移してしまうと治療が難しくなるため、定期検診と日頃からのセルフチェックの習慣が非常に大切です。「まだ症状がないから大丈夫」という考えが命取りになることがあります。定期的な検診を受け、少しでも気になる変化があれば早めに専門医に相談するようにしましょう。
乳がんの初期症状|セルフチェックで気づけること
乳がんは他のがんと比べ、自分で気づきやすい症状が多いのが特徴です。以下の4つが代表的な初期サインです。1つでも当てはまる場合は早めに乳腺科・乳腺外科を受診しましょう。
① しこり(乳房の一部が固くなる)
乳がんの最も代表的な初期症状です。初期の乳がんでは1〜2cm程度のしこりが多く、一般的に「硬くて触っても動かない」特徴があります。しこりの多くは良性腫瘍であるため、発見されたからといって必ずがんとは限りませんが、医療機関での確認が必要です。なお自分で触れて気づくしこりは通常1cm以上ですが、マンモグラフィー検査では1cm以下のしこりや小さな石灰化も発見できます。これが定期検診が重要な理由の一つです。
② 乳頭の陥没・乳房の皮膚のくぼみ
両胸を見比べたときに、乳頭の位置がずれている・片方の乳房に以前なかったくぼみができているなど見た目の変化が現れることがあります。乳房内のがん組織が増殖し皮膚を引き込むことで生じる症状です。
③ 乳頭からの血性の分泌物
妊娠・授乳中でないにもかかわらず乳頭から赤みを帯びた分泌物が出る場合は要注意です。乳腺症など他の良性疾患でも起こる症状ですが、いずれの場合も早めに受診しましょう。
④ 乳房の赤み・腫れ・違和感
初期の乳がんでは痛みを伴わないことが多いですが、乳房の一部に赤みや腫れが生じたり、胸の違和感・不快感が続くことがあります。「痛みがないから大丈夫」とは思わないことが重要です。
乳がんのリスク要因
乳がんの確実な予防方法は現在のところ確立されていませんが、以下のリスク要因が知られています。リスク要因があるからといって必ず乳がんになるわけではありません。逆に、リスク要因がなくても発症することがあります。大切なのはリスクを正確に理解したうえで、定期検診を欠かさないことです。
年齢
乳がんは40代以降に最も多く発症します。20〜30代での発症もあるため若い世代も油断は禁物ですが、40歳になったら定期検診を開始することが推奨されます。
女性ホルモン(エストロゲン)の影響
エストロゲンにさらされる期間が長いほど発症リスクが高まるとされています。以下に該当する方はリスクが高まる可能性があります。
出産経験がない・高齢出産(30代以降の初産)
授乳経験がない
経口避妊薬(ピル)の長期服用
閉経後のホルモン補充療法
初潮が早い・閉経が遅い
生活習慣
飲酒・喫煙・閉経後の運動不足や肥満・過労や不規則な生活習慣は乳がん発症リスクを高めることが研究で示されています。逆に、適度な運動や大豆・味噌などのイソフラボン摂取はリスク低減に関連するとされています。
家族歴(遺伝性乳がん)
乳がん全体の約5〜10%は遺伝性です。近親者(母・姉妹・娘)に乳がんや卵巣がんを患った方がいる場合は、より早い段階から定期的な検診が推奨されます。遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)はBRCA1/BRCA2遺伝子の変異が関係しており、若年層でも発症することがあります。乳がんはリスクゼロの人はほとんどいない病気であり、すべての成人女性が検診対象と考えるのが適切です。
乳がんのサブタイプ(種類)

乳がんはがん細胞の性質によって4つのサブタイプに分類されます。サブタイプによって治療方針が大きく異なるため、診断時に確認することが重要です。
サブタイプ | 主な治療 | 割合目安 |
|---|---|---|
ホルモン受容体陽性・HER2陰性 | ホルモン療法±化学療法 | 約50% |
ホルモン受容体陽性・HER2陽性 | ホルモン療法+化学療法+抗HER2療法 | 約20% |
ホルモン受容体陰性・HER2陽性 | 抗HER2療法+化学療法 | 約10〜15% |
ホルモン受容体陰性・HER2陰性(トリプルネガティブ) | 化学療法+免疫チェックポイント阻害薬 | 約15〜20% |
サブタイプはホルモン受容体(ER/PgR)・HER2等の検査で判定されます。同じ「乳がん」であっても、サブタイプによって最適な治療法が全く異なります。
例えばトリプルネガティブ乳がんはホルモン療法が効かないため化学療法や免疫チェックポイント阻害薬が中心となりますが、ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳がんはホルモン療法だけで治療できるケースも多く副作用が比較的少ない治療が可能です。
針生検による確定診断後に担当医から自分のがんのサブタイプについて説明を受けた際は、治療方針と合わせてしっかり確認しましょう。
乳がん検診の重要性と日本の受診率
乳がんはステージ1〜2での早期発見により9割以上に完治が見込めます。特にステージ1では5年生存率が100%です(全国がんセンター協議会加盟施設集計・2009-2011年診断症例)。一方ステージIVになると5年生存率は40.0%まで低下します。
日本の乳がん検診受診率(40〜69歳)は2022年の国民生活基礎調査で47.4%と、政府目標の60%にはるかに及ばず、欧米の70〜80%台と比較しても大きく遅れています。
乳がん検診の種類・対象年齢・費用
自治体検診(対策型検診)
厚生労働省の指針に基づき、40歳以上の女性を対象に2年に1回実施されます。検査方法はマンモグラフィです。対象者には各自治体から案内通知が届き、クーポンを利用すると無料〜約1,000円程度の自己負担で受診できます。
任意型検診(自費)
40歳未満の方や、より頻繁に受けたい方は自費での受診も可能です。費用の目安はマンモグラフィー単独で約3,000〜8,000円、超音波検査単独で約3,000〜6,000円、両方併用で約6,000〜15,000円程度です(医療機関により異なります)。企業・健康保険組合が費用を負担している場合もあります。
視触診について
2015年に厚生労働省の検討会が「視触診は推奨しない」と発表して以来、自治体検診での視触診を行う医療機関は減少しています。現在の標準的な検診はマンモグラフィーが基本です。
マンモグラフィーと超音波(エコー)検査の違い
比較項目 | マンモグラフィー | 超音波(エコー)検査 |
|---|---|---|
検査方法 | 乳房専用のX線撮影 | 超音波を乳房にあてて画像化 |
得意なこと | 1cm以下の石灰化・微小なしこりの発見 | 高濃度乳房でのしこりの発見 |
メリット | 客観性が高い | 痛みがない・妊娠中でも可能 |
デメリット | 被曝・圧迫による痛みあり・高濃度乳房では精度低下 | 石灰化病変の検出率が低い |
適している人 | 40歳以上(国の推奨) | 40歳未満・妊娠中・高濃度乳房の方 |
高濃度乳房(デンスブレスト)について
日本人女性は欧米と比べ乳腺密度が高い「高濃度乳房」の方が多い傾向があります。高濃度乳房ではマンモグラフィーでしこりが白い乳腺と重なって見えにくくなるため、超音波検査との併用が有効です。マンモグラフィーの結果通知に「高濃度乳房」と記載されていた場合は、任意型乳がん検診での乳房超音波検査の追加を検討しましょう。また月経前はホルモンの影響で乳房が腫れやすく正確な診断が難しいため、できるだけ月経期間を避けて受診することをおすすめします。
乳がんが疑われたときの受診の流れと精密検査費用

STEP1:乳がん検診(一次検診)
自治体検診・職場検診・任意型検診でマンモグラフィーや超音波検査を受けます。「要精密検査」の結果が出ても、実際には乳がんではない「偽陽性」の場合も多くあります。
STEP2:精密検査
乳腺科・乳腺外科を受診します。以下の検査が行われます。
視診・触診(無料〜数百円程度)
マンモグラフィー・超音波検査(保険適用で約1,000〜3,000円)
針生検(細い針で細胞採取・保険適用で約5,000〜26,000円)
MRI検査(保険適用で約10,000〜20,000円)
精密検査全体にかかる費用は保険適用で概ね5,000〜30,000円程度が目安です。ただし医療機関・検査内容・3割負担かどうかによって異なります。
STEP3:診断・治療方針の決定
精密検査の結果でがんが確定した場合、ステージの確認と治療方針の決定が行われます。早期であれば乳房温存手術が選択できる可能性が高まります。気になる症状がある場合は、定期検診の日程まで待たずすぐに受診してください。
乳がんのステージ別5年生存率
国立がん研究センターが集計する全国がんセンター協議会加盟施設のデータ(2009〜2011年診断症例・5年相対生存率)によると、乳がんの生存率はステージによって大きく異なります。
ステージ | 状態の目安 | 5年相対生存率 |
|---|---|---|
ステージ0 | 乳管内にとどまる非浸潤がん | 100% |
ステージI | 腫瘍2cm以下・リンパ節転移なし | 100% |
ステージII | 腫瘍2〜5cm またはリンパ節転移あり | 96.1% |
ステージIII | 腫瘍5cm超 または広範なリンパ節転移 | 80.0% |
ステージIV | 他臓器への遠隔転移あり | 40.0% |
出典:全国がんセンター協議会加盟施設・5年相対生存率(2009〜2011年診断症例)国立がん研究センター公表データより
※数値は診断年・施設・治療状況により変動します。最新データは国立がん研究センターがん情報サービスをご参照ください。
ステージI〜IIで発見された場合の5年生存率は96%以上に達します。早期発見がいかに重要かがデータからも明らかです。
乳がんの治療法

乳がんの治療は、手術・放射線治療・薬物療法を組み合わせて行います。がんの状態(ステージ・サブタイプなど)によって治療方針は個別に異なります。
手術
乳がんの基本的な治療です。「乳房温存手術」と「乳房全切除術」の2種類があります。
乳房温存手術:がんのある部分だけを切除し乳房を残す。術後に放射線治療を組み合わせるのが標準的。早期がんで選択できることが多い。
乳房全切除術:乳房全体を切除する。乳房再建術と組み合わせることも可能。
放射線治療
乳房温存手術後に残存する可能性のある微小ながん細胞を根絶するために行います。また、乳房切除後で腋窩リンパ節転移があった場合には、胸壁+鎖骨上窩リンパ節領域への放射線治療が必要な場合があります(PMRT)。通常、手術後に数週間にわたって照射します。最近は照射回数を減らす「寡分割照射」も増えています。
薬物療法
ホルモン療法:ホルモン受容体陽性(乳がん全体の約7割)に有効。
化学療法(抗がん剤):がん細胞の増殖を抑える。
分子標的薬:HER2陽性乳がんに有効。トラスツズマブ(ハーセプチン)など。
免疫チェックポイント阻害薬:一部のトリプルネガティブ乳がんに使用。
抗体薬物複合体(ADC):エンハーツなど。HER2低発現乳がんへの適応も拡大中。
術後ケア・再発予防・経過観察のスケジュール
乳がん治療後も定期的な経過観察が欠かせません。再発の約半数は術後5年以内に起こりますが、ホルモン受容体陽性乳がんでは10年以上経過してから再発するケースもあるため、長期にわたるフォローアップが必要です。
経過観察の標準スケジュール
術後1〜3年:3〜6ヶ月ごとに受診
術後4〜5年:6〜12ヶ月ごとに受診
術後5年以降:年1回の受診
年1回のマンモグラフィー検査を継続
再発リスクを下げる生活習慣
治療後の生活習慣も再発リスクに影響します。以下が推奨されています。
適度な運動(週150分程度の中強度有酸素運動)
適正体重の維持(閉経後の肥満は再発リスクを高める)
節酒・禁煙
定期検診の継続(反対側の乳房・他臓器への転移チェック)
術後のリハビリも重要です。乳がん手術後は腕や肩が動かしにくくなることがあるため、術後早期からリハビリを行うことが推奨されます。乳房全切除後の乳房再建術は、手術と同時に行う「一次再建」と、治療が落ち着いてから行う「二次再建」があります。再建を希望する場合は手術前に担当医に相談しましょう。精神的なサポートも重要であり、乳がん経験者のコミュニティや相談窓口の積極的な活用をおすすめします。
乳がんの治療費と高額療養費制度
治療費の目安
乳がんの治療費は病期・治療内容・施設によって大きく異なります。健康保険適用(3割負担)の場合の目安は以下の通りです。
手術(乳房温存術):入院込みで約20〜50万円
乳房全切除術:約30〜60万円
放射線治療(全体):約20〜30万円
化学療法(1クール):約10〜30万円
ホルモン療法(月額):約2,000〜10,000円
分子標的薬(月額):約5〜20万円(薬剤により大きく異なる)
高額療養費制度を活用しよう
1ヶ月の医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される「高額療養費制度」を活用することで自己負担を大幅に抑えられます。自己負担限度額は年齢・所得によって異なり、70歳未満・年収約370〜770万円の方の場合は「8万100円+(医療費-26万7,000円)×1%」で計算されます(実際の上限額は医療費総額により変動します)。
事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、病院での支払い時から上限額が適用されるため窓口での支払いを抑えることができます。加入している健康保険の窓口に問い合わせましょう。
民間のがん保険に加入している場合、入院給付金や手術給付金が支給される場合があります。保険の内容によって支給額は大きく異なるため、治療前に保険会社に問い合わせて給付条件を確認しておくことが重要です。また「傷病手当金」制度を利用することで、治療中に働けない期間の収入を一部補填することもできます。
自己検診(セルフチェック)のすすめ
乳がん検診とあわせて、月に1回のセルフチェックも早期発見に有効です。月経終了後3〜5日頃(閉経後の方は毎月決まった日)に以下を確認しましょう。
鏡の前でのチェック(視診)
両腕を上げ下げしながら、乳房の形・大きさ・左右差を確認する
乳房のくぼみ・皮膚の引きつれ・乳頭の向きのズレがないか確認する
乳房の赤みや腫れ・皮膚の変化がないか確認する
触れてのチェック(触診)
仰向けに寝て、指3〜4本の腹を使い円を描くように乳房全体を押しながら確認する
しこりや固い部分・痛みがないか確認する
乳頭を軽くつまみ、血性・乳白色以外の分泌物がないか確認する
気になる変化があれば、次の定期検診まで待たずすぐに乳腺科・乳腺外科を受診してください。
乳がん検査・治療の最新技術トピック

乳がんの早期発見・治療の分野では、世界中で革新的な技術の研究・実用化が進んでいます。
【日本で保険適用済み】ラジオ波焼灼療法(RFA)「切らない乳がん治療」
2023年12月に世界に先駆けて日本で保険適用となった画期的な治療法です。腫瘍に細い針状の電極を刺し、約70℃のラジオ波の熱でがん細胞を焼灼します。適応条件は「腫瘍径1.5cm以下・転移なし」の限局性早期乳がん。入院期間は約4〜5日と短期間で、臨床試験での5年無再発生存率は98.6%と従来の乳房温存手術と同等の成績が確認されています。日本乳癌学会が認定した医療機関のみで実施可能です(2025年時点で、全国で順次拡大中)。
【普及が進む】AI読影によるマンモグラフィー精度向上
AIが放射線科医によるマンモグラフィーの読影を支援する技術で、世界中で実用化が加速しています。海外の臨床試験ではAI支援により読影精度の向上・見落とし低減が確認されています。一方で人種・年齢によるバイアスの問題も指摘されており、AIはあくまで医師の判断を補助するツールと位置づけられています。
【一部施設で実用化】ドゥイブスサーチ(DWIBS)「痛みのないMRI乳がん検診」
造影剤不使用・乳房を圧迫しない痛みのないMRIベースの検診技術です。高濃度乳房でも高い精度での検出が可能で、マンモグラフィーが苦手な方に特に有効です。一部の医療機関で導入が進んでいますが、自費診療であり多く費用は約2〜5万円程度です。
【一部施設で実用化】3Dマンモグラフィー(デジタルブレストトモシンセシス)
従来の2Dマンモグラフィーが1枚の断面画像しか撮れないのに対し、3Dマンモグラフィーは複数の角度から撮影した画像を合成して立体的に評価します。高濃度乳房の方での偽陽性率の低下・がん検出率の向上が報告されており、日本でも一部の医療機関で導入が進んでいます。費用は自費の場合5,000〜20,000円程度です。
よくある質問(FAQ)
Q. しこりがあれば乳がんですか?
しこりがあっても、多くは線維腺腫・嚢胞などの良性腫瘍です。しかし自己判断は禁物です。しこりを感じたら医療機関で検査を受けましょう。
Q. 痛みがないから大丈夫ですか?
乳がんは痛みを伴わないことがほとんどです。「痛みがないから大丈夫」とは言えません。定期検診と症状が出た際の早めの受診が重要です。
Q. 若いので乳がん検診は不要ですか?
自治体の対策型検診は40歳以上が対象ですが、20〜30代でも乳がんは発症します。気になる症状がある場合はいつでも受診できます。家族歴のある方は30代からおすすめします。
Q. マンモグラフィーはとても痛いですか?
乳房を圧迫するため痛みを感じる方が多いですが、撮影時間は数十秒程度です。月経後に受診すると比較的楽です。痛みがつらい場合は検査スタッフに伝えましょう。
Q. 要精密検査と言われました。乳がんですか?
要精密検査の結果が出ても、実際に乳がんと診断されるのはごく一部です。放置せず、早めに乳腺外科を受診してください。
Q. 乳がんの治療後、妊娠はできますか?
ホルモン療法中は妊娠を避ける必要がありますが、治療終了後に妊娠した例は数多くあります。妊娠を希望する場合は治療開始前に担当医に相談することが重要です。
まとめ
乳がんは日本人女性の9人に1人が発症する身近ながんですが、ステージI〜IIでの早期発見により5年生存率が96%以上に達する治りやすいがんでもあります。
日本の受診率は47.4%と低く、40歳以上の方は2年に1回のマンモグラフィー検診を、40歳未満・妊娠中・高濃度乳房の方は超音波検査を受けることが推奨されます。費用は自治体のクーポンで無料〜約1,000円程度です。
近年はラジオ波焼灼療法(RFA)による「切らない乳がん治療」が日本で世界初の保険適用となるなど、治療の選択肢も広がっています。AIによる読影支援・3Dマンモグラフィーといった新技術も普及が進んでいます。
月に1回のセルフチェックと定期検診を組み合わせ、気になる症状があれば早めに乳腺科・乳腺外科を受診しましょう。高額療養費制度や傷病手当金など公的支援制度もうまく活用することで、治療中の経済的な不安を軽減することができます。また乳がん患者を支援する全国各地の相談窓口(国立がんセンターのがん相談支援センターなど)や、患者会・ピンクリボン運動なども積極的に活用してください。
乳がんは一人で抱え込まず、医師・家族・支援コミュニティと連携しながら必ず乗り越えていける病気です。早期発見・早期治療を常に心がけましょう。
メディア運営者の方へ
今回紹介した最新の健康ニュースに関する記事など、正しいヘルスケア記事を公開するためには医師監修は欠かせません。
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ご興味いただけましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
参考文献・添付文書
※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を目的とするものではありません。生存率などの統計データは診断年・施設・治療状況により変動します。気になる症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。










