「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を」循環器内科医・後平泰信先生の思い

2026年3月15日

「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を」循環器内科医・後平泰信先生の思い

2026年3月15日

株式会社メディコレが目指す、誰もが安心できる医療情報に触れることができる社会には、情報を監修する医師の力が欠かせません。今回は、医療法人徳洲会札幌もいわ徳洲会病院 病院長の後平泰信先生にお話を伺いました。

地域のかかりつけ医が閉院する姿が、医師を志すきっかけに

――本日はお時間いただきありがとうございます!まず初めに、先生が医師を志した理由を教えてください。

後平先生 父が薬局を数店舗経営していたこともあり、幼少期からさまざまな科の先生方と接する機会が多く、医師という職業に憧れを持っていました。ただ一時期は夢が変わり、検察官を目指していたこともあります。

転機となったのは、かかりつけ医の先生が高齢を理由にクリニックを閉院される場面に立ち会ったことです。地域医療への漠然とした不安を覚えた頃、高校2年生の時に救急医療をテーマにしたテレビ番組を観ました。「若い自分が医師になることで地域の不安を少しでも解消し、次世代にバトンをつなぐ存在になれるのではないか」という思いがふくらみ、かつての憧れが再び蘇り、医師を目指す決意へと変わっていきました。

――現在の診療科に進んだきっかけを教えてください。

後平先生 大学在学中から循環器内科と救急医療を志望しており、どちらの領域でもトップレベルの環境である札幌東徳洲会病院での初期研修・後期研修を選択しました。大学の先輩方が多く就職されていたことも、後押しになりました。

睡眠医療との出会いは、3年目に上司から「担当してほしい」と命じられたことがきっかけです。当時はカテーテル治療に強い興味を持っていたので、正直迷いました。でも今思えば、上司が私に「武器」を作らせようとしてくれた親心だったのだと感じています。

やるからにはトップを取る覚悟で研鑽を積み、今では北海道内トップレベルの検査・治療件数を誇るまでに成長させることができました。日本の睡眠時無呼吸症候群診療のフロントランナーである成井浩司先生と3年目にお会いできたことも大きく、その後は虎の門病院でも非常勤として働きながら多くの経験を積んでいます。

――普段はどのような臨床をされていますか?

後平先生 循環器内科医として、高血圧・心不全・虚血性心疾患・不整脈など幅広く診療しています。並行して睡眠時無呼吸症候群の検査・治療にも取り組んでいます。

2年前に病院長となってからは、救急医療にも積極的に関わっており、消化器内科や感染症の患者さんの診療にも多くの時間を費やしています。訪問診療で施設に伺う機会もあり、さまざまな形で患者さんと関われることに日々やりがいと充実感を覚えています。

離島研修で気づいた、「出会って良かった」と思われる医療の大切さ

――臨床で大事にしていることはありますか?

後平先生 一人ひとりの患者さんに合わせた、質の高い診療を行うことが一番大切だと考えています。ありきたりな言葉かもしれませんが、これは研修医時代の離島研修での経験が深く影響しています。

病院を一歩出れば、患者さんにはそれぞれの日常があります。家族がいて、友人がいて、趣味があって、夢があるかもしれない。検査値が改善したり手術が成功したりという目に見える結果はもちろん大切ですが、その治療が個々の患者さんの満足度や幸せに本当につながっているか、それぞれの生活の背景を踏まえて個別に考えることを、私も職員も常に大切にしています。

「私や当院に出会って良かった」と心から思ってもらえる医療をしようと、いつも自分に言い聞かせています。

――「出会って良かった」と思ってもらえる医療、素敵な言葉ですね。現在チャレンジしていることを教えてください。

後平先生 大きく二つの取り組みを進めています。一つ目は、終夜睡眠ポリグラフ検査の遠隔実施です。この検査は、睡眠時無呼吸症候群の診断に不可欠なものです。札幌東徳洲会病院と長崎の睡眠学会認定医療機関・井上病院を結び、患者さんが札幌で入院しながらデータをリアルタイムに長崎へ送ってモニタリング・解析してもらう仕組みを数年前から稼働させています。

遠方の非専門医療機関でも、遠隔技術を使うことで高度な検査が受けられるという点で、非常に可能性を感じています。

二つ目は、国際間のオンライン診療です。2018年からはコロナ禍前まで上海在住の邦人を対象に睡眠時無呼吸症候群の診断や診察をオンラインで行い、現在はインドネシアやタイ在住の邦人にも対応しています。国際間のさまざまな課題をクリアしながら、日本にいながら世界中の人々を診察できる仕組みづくりに挑戦しています。

また最近はスポーツドクターとしてオリンピックレベルの選手のサポートや、睡眠医療の啓発を目的としたテレビ出演など、やりたいことは尽きません。

仲間を増やすことも重要で、北海道で同年代を中心にさまざまな科の先生方との交流を深め、将来は若手主体の研究会を立ち上げることも視野に入れています。

――先生のVISIONを教えてください。

後平先生 当グループの理念「生命だけは平等だ」のもと、いつでも・どこでも・誰でもが最善の医療を受けられる社会を目指しています。

北海道で診療していると、医療の地域格差を日々目の当たりにします。終夜睡眠ポリグラフ検査は、施行できる病院が限られており、離島や遠方からわざわざ船や飛行機で外来に来られる患者さんもたくさんいます。AIや遠隔医療などの技術を社会実装し、これまで都市部でしか受けられなかった医療の恩恵をどこでも享受できる社会を作ることが、私の目標です。

そして今まで多くの先生方に育てていただいた恩を、今後は後進の育成に還元していくことも、大きな使命だと感じています。

「正確な知識を届けるのは、医師の義務」医師監修への思い

――医療格差をなくしたいという思いが、先生の活動全体につながっているんですね。先生はメディコレWEBの監修医として登録いただいていますが、どのような思いで協力いただいているのでしょうか?

後平先生 医学を学んだ者として、正確な知識を一般市民に伝えることは義務だと考えています。むしろ、こちらが協力させていただいているという感覚です。

スマートフォンの普及により、誰でも瞬時に膨大な情報にアクセスできる時代になりました。だからこそ、正しい知識と情報を選び取るリテラシーを社会全体で育てることが必要です。

エビデンスに基づいた情報を届け、より健康で安全な社会の形成に貢献したいと考えています。

――最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

後平先生 地域医療、遠隔医療、睡眠と循環器疾患の関連など、解決すべき課題は山積しています。しかし、一つ一つに真摯に向き合い続けることが重要だと思っています。そのためには仲間が必要ですし、産学官民を横断した取り組みが欠かせません。市民の皆さんや患者さんの積極的な参加も、不可欠です。

私個人の力は微力ですが、これまで多くの先生方やスタッフ、関連企業の方々に育てていただいた恩を次世代に還元できるよう、メディア活動も含めて尽力して参ります。ぜひ一緒に頑張りましょう。

まとめ

健康・医療に関する情報があふれる今、コンテンツの正確さと信頼性はかつてないほど重要になっています。株式会社メディコレの「メディコレWEB」は、専門医による監修をオンラインで手軽に受けられるサービスです。

メディコレWEBについて、「オンライン完結!メディコレの医師監修サービス「メディコレWEB」とは?」でも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

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