株式会社メディコレが目指す、誰もが安心できる医療情報に触れることができる社会には、情報を監修する医師の力が欠かせません。今回は、医療法人社団 高栄会 みさと中央クリニック 理事長の髙橋公一先生にお話を伺いました。

「私が医師になる」――祖父の最期が決めた原点

――本日はお時間いただきありがとうございます!まず初めに、先生が医師を志した理由を教えてください。
髙橋先生 私の祖父は認知症でした。私が物心ついたころには、すでに町中を徘徊していて、最後は介護をしていた祖母に手を挙げるようになりました。それを見かねた父の兄弟が祖母を説得し、泣く泣く祖父を入院させることになったんです。介護保険もなかった時代の話で、祖父を受け入れてくれたのは精神病院しかありませんでした。
鉄格子のついた個室で隔離され、腕をパンパンにはらせて点滴している祖父に、面会に行きました。入り口の扉に鍵をかけられ、祖父と2人きりで過ごしたあの時、「何故この人はこんな死に方をしなければならないのか?」と自問自答を繰り返しました。考えて考えて出した答えが、「私が医師になる」というものだったんです。
――現在の診療科に進んだきっかけを教えてください。
髙橋先生 実は、精神科医になろうと思って入学した大学でした。けれども病院実習をしてみると、自分の未熟さを痛感したんです。採血データや画像で診断をつける疾患と違い、症状で確定診断をつける精神疾患を、自分が対応できるようには思えませんでした。結局、卒業するまで専攻を決めることができなかったんですね。
そこで「この大学で1番厳しい教室で学ぼう」と思い、当時心臓移植を行なっていた埼玉医科大学 第一外科に入職しました。当時の第一外科には心臓外科、消化器外科、肺外科、乳腺・甲状腺外科、移植外科もあり、半年ごとにそれぞれをまわるローテーションで、ほぼ全てを経験することができました。急患ばかりで月に数回しか自宅に帰れませんでしたが、本当にいい研修でした。働いていると思ったことは一度もなく、常に学んでいると感じていましたね。
――普段はどのような診療をされていますか?
髙橋先生 月曜日から土曜日まで外来診療を行い、午前・午後の診療の合間と午後の休診の枠で在宅往診も担っています。外来は1日平均120人、在宅往診は月に約1000人。地域の皆さんの暮らしのすぐそばで医療を届けることを大切にしています。
ジョンズ・ホプキンズ留学で得た、かけがえのない財産
――先生はアメリカへの留学も経験されていますね。
髙橋先生 米ジョンズ・ホプキンズ大学の移植外科に留学させていただきました。単身で赴任した私は、土日に休む他の国の研究者を横目に、コツコツと実験をしていました。夜や週末は、日本人コミュニティでの会食です。日本に帰れば教授になるような将来有望な人達が留学されていて、人間としても素晴らしい方々ばかりでした。
その方々と交流が持てたことが、何よりの財産です。今でも一緒に仕事をしている、かけがえのない友人たちです。
「生きていこう」と思える医療を、多職種で支える

――現在チャレンジしていることを教えてください。
髙橋先生 医療・介護分野の方も、そうでない職種の方々も対象にした講演活動にチャレンジしています。多死社会における高齢者とそのご家族に対する仕事が、どれだけ相手に「生きていこう」と思っていただける尊いものなのか。それを熱意を持って伝えたいと思っています。
――先生が目指すVISIONを教えてください。
髙橋先生 多職種連携の充実は、これからの重要な課題だと思います。歯科医師、薬剤師、看護師、介護士など、それぞれに合ったスキルの勉強が必要で、それをそれぞれの職種で互いに理解し合うことが欠かせません。そのために、講演会や勉強会、コラムの執筆を積極的に引き受けています。
――最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。
髙橋先生 インターネットやSNS上にある掲載内容の真偽は、ぜひご自身でもしっかりとご判断いただければと思います。
まとめ
健康・医療に関する情報があふれる今、コンテンツの正確さと信頼性はかつてないほど重要になっています。専門医による監修は、誤った情報が読者の判断に影響するリスクを未然に防ぐだけでなく、検索エンジンからの信頼性評価にもプラスに働きます。
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