取材に応じる総合内科医・篠原岳先生

「SIBO・腹部膨満を“お腹だけの問題”で終わらせない」総合内科医・篠原岳先生の思い

2026年6月25日
取材に応じる総合内科医・篠原岳先生

「SIBO・腹部膨満を“お腹だけの問題”で終わらせない」総合内科医・篠原岳先生の思い

2026年6月25日

株式会社メディコレが目指す、誰もが安心できる医療情報に触れることができる社会には、情報を監修する医師の力が欠かせません。今回は、東京原宿クリニック院長の篠原岳先生にお話を伺いました。

祖父のがん闘病から芽生えた、「人の苦しみに何ができるか」という問い


――本日はお時間いただきありがとうございます!まず初めに、先生が医師を志した理由を教えてください。

篠原先生 祖父のがん闘病がきっかけでした。人の苦しみに対して自分に何ができるのかを考えるようになり、医師を志しました。

 医師になってからは、病名や検査値だけでなく、その人が日常で何に困っているのかを丁寧に見ることの大切さを実感してきました。治療は単に数値を整えるだけではなく、その方が生活を取り戻すための支えでもあります。患者さんが「自分の体にもう一度希望を持てる」医療を届けたいという思いが、現在の診療の原点になっています。

「異常なし」でも苦しむ人たちと、分子栄養学との出会い

――もともとは内科・呼吸器内科を中心に診療されていたと伺いました。栄養療法へと進まれたきっかけはあったのでしょうか?

篠原先生 はい。もともとは内科・呼吸器内科を中心に西洋医学の診療を行っていました。しかし、慢性疲労や腹部膨満、ブレインフォグなど、検査では「異常なし」と言われるのに苦しむ方に対して、薬だけでは十分に応えられない場面を多く経験したんです。

 私自身も過労による体調不良を経験し、分子栄養学に出会ったことで、症状の背景にある代謝や栄養状態に目を向ける重要性を実感しました。そこから、腸・副腎・栄養・心身のつながりを見る診療へと進んでいきました。

――現在はどのような診療をされていますか?

篠原先生 東京原宿クリニックでは、一般内科診療に加えて、SIBO(小腸内細菌異常増殖症)、腸カンジダ、SIFO(小腸内真菌過増殖症)、副腎疲労、ヒスタミン不耐症、ブレインフォグなど、複数の要因が絡む慢性不調を診ています。

 初診時には症状だけでなく、睡眠、食事、便通、食後の反応、生活環境、疲労感などを幅広く確認します。必要に応じて血液検査、便検査、有機酸検査などを組み合わせ、腸内環境だけでなく全身の状態を総合的に把握し、治療の優先順位を考えています。

検査値だけで判断しない。症状は体からのメッセージ

――臨床で大事にしていることはありますか?

篠原先生 一番大事にしているのは、検査値だけで患者さんを判断しないことです。「異常なし」と言われても、症状はその方の体からの大切なメッセージです。

 SIBOや腸カンジダ、副腎疲労のような状態は、単独で起こるというより、胃酸、胆汁、腸の動き、血糖、ストレス、栄養状態などが重なって現れることが多いんです。ですから問診では主訴だけでなく、食事、睡眠、仕事、生活環境も確認し、生活背景まで含めて一緒に原因を探る姿勢を大切にしています。

――現在チャレンジしていることを教えてください。

篠原先生 現在は、SIBOや腹部膨満を「お腹だけの問題」として終わらせず、疲労、睡眠、皮膚症状、ブレインフォグなど全身症状との関係を、わかりやすく伝えることに取り組んでいます。

 当院では初診問診票591名分を、個人が特定されない形で集計し、腸関連の項目が主訴以外にも広く見られる傾向を整理しました。良いとされる発酵食品や食物繊維でも、SIBOでは悪化することがあります。自己流の腸活で悪化してしまう方もいるため、正しい順番と個別性を伝える発信に力を入れています。

「検査で異常なしと言われた方に、別の視点と選択肢を」


――先生が目指すVISIONを教えてください。

篠原先生 目指しているのは、検査で異常なしと言われて行き場を失った方に、別の視点と選択肢を届けることです。

 SIBO、腸カンジダ、副腎疲労、ブレインフォグなどは、症状だけを見ると別々に見えますが、腸・栄養・自律神経・ストレスのつながりとして整理すると、見えてくることがあります。標準医療を土台にしながら、分子栄養学や生活背景の視点も組み合わせ、一人ひとりが自分の体を理解し、自立して元気に過ごせる状態を支えたいと考えています。

良かれと思った行動が、かえって不調を招かないために医師監修に関わる

――先生はメディコレWEBの監修医として登録いただいていますが、どのような思いで協力いただいているのでしょうか?

篠原先生 健康情報は、読者の受診行動やセルフケアに直接影響します。特にSIBOや腸活、サプリメント、栄養療法の分野は、情報が断片的に伝わると、良かれと思った行動でかえって症状が悪化することもあるんです。

 医療従事者が記事監修に関わる意義は、単に誤字や医学用語を直すことではありません。エビデンス、現場感、表現の安全性を確認し、読者が不安をあおられず、必要なときに適切な医療へつながれるように、表現の強さや限界も含めて整えることだと考えています。

――最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

篠原先生 お腹の張り、便通の乱れ、疲れやすさ、頭がぼーっとする感じが続くとき、「体質だから仕方ない」と諦めてしまう方は少なくありません。SIBOなど腸内環境の乱れが関係することもありますが、原因は一つとは限りません。

 自己判断で極端な食事制限やサプリを始める前に、まず全体像を整理することが大切です。症状は体からのサインです。一人で抱え込まず、必要に応じて医療機関に相談してください。早めに整理できるほど、選択肢も見えやすくなりますよ。

まとめ

健康・医療に関する情報があふれる今、コンテンツの正確さと信頼性はかつてないほど重要になっています。専門医による監修は、誤った情報が読者の判断に影響するリスクを未然に防ぐだけでなく、検索エンジンからの信頼性評価にもプラスに働きます。

株式会社メディコレの「メディコレWEB」は、専門医による監修をオンラインで手軽に受けられるサービスです。メディコレWEBについて、「オンライン完結!メディコレの医師監修サービス『メディコレWEB』とは?」でも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

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