インタビューに答える麻酔科・集中治療医・春日武史先生

「現場で本当に役立つ知識を、広く届ける」麻酔科・集中治療医・春日武史先生の思い

2026年7月4日
インタビューに答える麻酔科・集中治療医・春日武史先生

「現場で本当に役立つ知識を、広く届ける」麻酔科・集中治療医・春日武史先生の思い

2026年7月4日

株式会社メディコレが目指す、誰もが安心できる医療情報に触れることができる社会には、情報を監修する医師の力が欠かせません。今回は、練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門 医長の春日武史先生にお話を伺いました。

春日武史先生の思い

全身を診る奥深さに惹かれて麻酔科・集中治療へ

診察室でパソコンの前に座る春日武史先生

――本日はお時間いただきありがとうございます!まず初めに、先生が医師を志した理由を教えてください。

春日先生 幼い頃から、人の役に立つ仕事に就きたいという思いがありました。医療は、患者さんの人生そのものに深く関わることのできる仕事です。そのなかでも医師は、知識や技術だけでなく、判断力や責任感、人との信頼関係が求められる職業であり、その重みとやりがいに魅力を感じました。医学は日々進歩しており、一生学び続けられる点も大きな魅力でした。

現在も「患者さんにとって最善の選択は何か」を常に考えながら診療を行っています。患者さんやご家族が安心して治療を受けられるよう、専門性だけでなく、わかりやすい説明や誠実なコミュニケーションを大切にしています。

――現在の診療科に進まれたきっかけを教えてください。

春日先生 麻酔科を選んだ理由は、全身を診る診療科であることに魅力を感じたからです。手術中は循環・呼吸・神経・代謝など全身状態を総合的に評価し、わずかな変化にも迅速に対応する必要があり、その奥深さに惹かれました。また、手術室だけでなく集中治療や救急医療、超音波診断、周術期管理など幅広い分野へ発展できる点にも魅力を感じました。

現在は麻酔科医・集中治療医として診療を行いながら、経食道心エコー(TEE)や集中治療超音波の教育、医学論文や書籍の執筆などにも携わっています。日々の臨床で得られた経験を教育や研究へ還元し、それを再び患者さんの診療へ生かす循環を大切にしています。

――普段はどのような臨床や研究をされていますか?

春日先生 総合病院で麻酔科医・集中治療医として勤務し、手術麻酔、集中治療、周術期管理を中心に診療を行っています。特に循環管理や経食道心エコー(TEE)、集中治療領域の超音波診断を専門としており、重症患者さんの病態評価や治療方針の決定に携わっています。

また、日常診療で生じた疑問を研究につなげることも大切にしています。周術期輸液、心エコー、社会的健康決定要因(SDoH)など幅広いテーマで論文・書籍を執筆するほか、若手医師や多職種への教育活動にも力を入れています。臨床・研究・教育を相互に発展させることが、より質の高い医療につながると考えています。

「思い込みで診療しない」――客観的な根拠を積み重ねる

――臨床や研究で大事にしていることはありますか?

春日先生 私が最も大切にしているのは、「思い込みで診療しないこと」です。麻酔や集中治療では、わずかな判断の違いが患者さんの予後に大きく影響することがあります。そのため、超音波検査や生体モニタリングなど客観的な情報を丁寧に集め、ひとつひとつ根拠を積み重ねながら診療を行うよう心掛けています。

また研究においても、自分の考えを裏付けるデータだけを見るのではなく、反対の結果や限界にも誠実に向き合う姿勢を大切にしています。目の前の患者さんから学び、その経験を研究で検証し、得られた知見を再び臨床へ還元する。この循環こそが医療を前進させる原動力だと考えています。

――現在チャレンジしていることを教えてください。

春日先生 現在特に力を入れているのは、超音波診断をより多くの医療者が活用できるよう、教育体系を整備することです。近年、心エコーや経食道心エコー(TEE)は麻酔科や集中治療だけでなく、救急や周術期医療など幅広い領域で重要性が高まっています。一方で、「画像をどう読むか」「どのように臨床判断へ結びつけるか」を体系的に学ぶ機会はまだ十分とは言えません。

そのため、書籍の執筆や講演、教育コンテンツの作成を通じて、実践的な知識をわかりやすく伝えることに取り組んでいます。経験だけに頼るのではなく、エビデンスと教育を通じて医療全体の質を高めることが、現在の大きな目標です。

――先生が目指すVISIONを教えてください。

春日先生 私が目指しているのは、「現場で本当に役立つ知識を生み出し、広く届けること」です。どれほど優れた研究成果でも、実際の診療に生かされなければ患者さんの利益にはつながりません。だからこそ、臨床で生まれた疑問を研究によって検証し、その成果を論文や書籍、講演を通してわかりやすく発信することを大切にしています。

また、若手医療者の教育にも力を入れています。一人の医師が成長することで、その先にいる何百人、何千人もの患者さんへ良い医療が届くと信じています。目の前の一人の患者さんを大切にしながら、医療全体の質の向上にも貢献できる医師であり続けたいと考えています。

専門性を保ちながら、わかりやすく――医師監修への思い

趣味の登山で記念撮影する春日武史先生

――先生はメディコレWEBの監修医として記事監修にご協力いただいていますが、その意義をどうお考えですか?

春日先生 インターネットには健康や医療に関する情報があふれていますが、その中には十分な根拠がないものや、誤解を招く内容も少なくありません。医療従事者が記事監修に関わることには、科学的根拠に基づいた正確な情報を社会へ届けるという大きな意義があります。

一方で、専門用語を並べるだけでは読者には伝わりません。専門性を保ちながら、一般の方にも理解しやすい言葉で伝えることが重要だと考えています。メディコレWEBを通じて、読者が安心して医療情報に触れられる環境づくりに少しでも貢献し、受診や治療について前向きに考えるきっかけになれば嬉しく思います。

――最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

春日先生 医療は日々進歩していますが、最も大切なのは「一人で悩まないこと」だと思います。健康や病気について気になることがあれば、インターネットだけで判断せず、ぜひ医療機関へ相談してください。また、健康情報を調べる際には、「誰が発信しているのか」「科学的根拠があるのか」という視点を持つことも大切です。

私自身も、臨床・研究・教育を通じて、患者さんやご家族にとって本当に役立つ情報を発信し続けたいと考えています。この記事が、ご自身やご家族の健康について考える一つのきっかけになれば幸いです。

まとめ

健康・医療に関する情報があふれる今、コンテンツの正確さと信頼性はかつてないほど重要になっています。専門医による監修は、誤った情報が読者の判断に影響するリスクを未然に防ぐだけでなく、検索エンジンからの信頼性評価にもプラスに働きます。

株式会社メディコレの「メディコレWEB」は、専門医による監修をオンラインで手軽に受けられるサービスです。メディコレWEBについて、「オンライン完結!メディコレの医師監修サービス『メディコレWEB』とは?」でも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

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